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九州大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 数と式・方程式・不等式文系数学 第3問(b)

実数ab0<a<bをみたすとする.
次の3つの数の大小関係を求めよ.a+2b3,ab,b(a2+ab+b2)33

難易度4/ 10計算量4/ 10目安8

数と式方程式・不等式 式変形、不等式評価

方針

三つの量はいずれも正なので,大小比較は二乗・三乗に移して差を調べられる。まず ab(a+2b)/3 は二乗して差を因数分解する。次に (a+2b)/3 と三乗根の量は三乗して差を計算する。最後に 0<a<b から各因子が正であることを確認し,等号が起こらないことまで明記する。

解答

三つの数はいずれも正である。したがって正の数どうしの比較では,二乗または三乗して比べても大小関係は変わらない。

まず A=a+2b3,G=ab とおく。するとA2G2=(a+2b3)2ab=a2+4ab+4b29ab9=(ba)(4ba)9. 0<a<b より ba>0,また 4ba>3b>0 であるから A2G2>0. 正の数どうしなので ab<a+2b3 である。

次に C=b(a2+ab+b2)33 とおく。A,C>0 なので三乗して比べる。27(C3A3)=9b(a2+ab+b2)(a+2b)3=9a2b+9ab2+9b3(a3+6a2b+12ab2+8b3)=a3+3a2b3ab2+b3=(ba)3. ba>0 より C3A3>0 である。したがって a+2b3<b(a2+ab+b2)33. 以上より ab<a+2b3<b(a2+ab+b2)33 である。

別解

解法2

方針

3つの正数を a で割り、t=b/a>1 の一変数にする。二乗差と三乗差がそれぞれ t1 を因数にもつことを示して比較する。

解答

t=b/a とおくと t>1 である。3数を正数 a で割るとt,1+2t3,t(1+t+t2)33を比べればよい。

まず(1+2t3)2t=(t1)(4t1)9>0よりt<1+2t3.次に9t(1+t+t2)(1+2t)3=(t1)3>0だから1+2t3<t(1+t+t2)33.元へ戻してab<a+2b3<b(a2+ab+b2)33.

総評

正の量の比較に二乗・三乗を使うだけの問題に見えるが,差を最後まで因数分解して符号を言い切ることが大切である。所要時間は8分前後。A2G2 の因数は (ba)(4ba)/9 であり,4ba>0 の確認を省かないこと。三乗根との比較では,展開した式が (ba)3 になるのが見せ場である。別解のように t=b/a とおくと一変数化でき,計算の見通しがよいが,元の三つの量が正であるため累乗比較が許される,という一文を添えると答案として安定する。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 九州大学 1999年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。