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九州大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 数列・指数・対数理系数学 第3問(a)

(1) 2m4m2であるが,2m+1>4(m+1)2である最小の自然数mを求めよ.

(2) mを(1)で求めた自然数とする.
そのときm<nを満たすすべての自然数nについて,4n2<2nが成り立つことを示せ.

(3) Sn=k=1n2kk=1n4k2とする.
nを動かしたときのSnの最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

数列指数・対数 数学的帰納法和の計算不等式評価

方針

(1) は境目を直接確認し、m=8を得る。(2)はn=94n2<2nを確認した後、比2n/(4n2)n3で増加することを使って、すべてのn9へ広げる。(3)はSnSn1=2n4n2を見る。n7では負、n=8では0、n9では正になるため、最小はn=7,8で起こる。

解答

(1)
まず m=1,2,,7 では 2m+14(m+1)2 であり、第2条件を満たさない。実際、左右の値はそれぞれ 4,8,16,32,64,128,25616,36,64,100,144,196,256 である。特に m=7 では 27=128472=196 であるが 28=256>482=256 は成り立たない。m=8では 28=256482=256 であり、さらに 29=512>492=324 である。したがって求める最小の自然数は m=8 である。

(2)
まずn=9では 4n2=324<512=29 である。次に An=2n4n2 とおくと An+1An=2(nn+1)2 である。n3では 2n2>(n+1)2 なので An+1An>1 である。したがってAnn3で増加する。A9>1であるから、すべてのn9、すなわちm<nを満たすすべての自然数nについて 4n2<2n が成り立つ。

(3)
SnSn1=2n4n2 である。ただしS0=0と見ればよい。(1),(2)より、n=1,2,,7では2n4n2<0n=8では 28482=0 であり、n9では2n4n2>0である。したがってSnn=7まで減少し、n=8で同じ値を保ち、その後増加する。

よって最小値はS7=S8である。計算すると k=172k=282=254 であり k=174k2=478156=560 である。したがって S7=254560=306 である。求める最小値は 306 である。

別解

解法2

方針

dn=2n4n2 を調べる。d9>0 を起点に dn+12dn=4(n22n1)>0 を用いれば、それ以後の正値性を帰納的に示せる。Sn の増減はこの差そのもので決まる。

解答

(1)
m=1,,7 では2m+14(m+1)2であり、第2条件を満たさない。実際、左辺は4,8,16,32,64,128,256右辺は16,36,64,100,144,196,256である。m=8 では28=482,29=512>324=492.従って最小の mm=8.(2)dn=2n4n2とおくと d9=188>0 である。また n3 ではdn+12dn=4(n22n1)>0.従って dn>0 なら dn+1>2dn>0 である。帰納法により、すべての n94n2<2nが成り立つ。

(3) SnSn1=dn.d1,,d7<0, d8=0, dn>0 (n9) だから、最小値は S7=S8 である。S7=(282)478156=254560=306.

総評

指数関数と2次式の大小を、有限確認と単調性で処理する問題で、目安時間は25分前後。(1)ではm=7が失敗しm=8が成功することを具体的に確認する。(2)は帰納法でもよいが、2n/(4n2)の増加を示すと見通しがよい。(3)ではSnそのものより差SnSn1を見るのが核心で、n=8で差が0になるため、最小がn=7,8の両方で起こる点に注意する。

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出典: 九州大学 1997年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。