問題
を実数とし,整式を
で定める。方程式が虚数解をもつとき,以下の問いに答えよ。
(1) はで割り切れることを示せ。
(2) 方程式は負の実数解をもつことを示せ。
(3) 方程式のすべての実数解が整数であり,すべての虚数解の実部と虚部がともに整数であるとする。このようなをすべて求めよ。
方針
解法1
を直接確認して,まず既知の実数解 を取り出す。残りの3次式が虚数解をもつなら,実係数であるため虚数解は共役な2解となり,残り1つは実数解である。その実数解の符号は根の積から判定する。整数条件のある最後の設問では,3次式の根を , と置き,,, を係数比較して候補を有限個に絞る。
解法2(共役根のノルムを先に列挙)
3次因子の根を とする点は同じだが, を先に置く。積の関係から は32の正の約数, であり,根の和から と決まる。有限個の について が整数かつ が正の平方数かを調べると,表を短く整理できる。
解答
解法1
(1)
直接代入すると である。よって剰余の定理より, は で割り切れる。
(2)
割り算を行うと である。 は実数解なので,方程式 が虚数解をもつなら,3次式 が虚数解をもつ。 は実係数だから,虚数解は共役な2解であり,それらを とおくことができる。残りの実数解を とする。
3次式 の根の積は,定数項を用いて である。ここで だから である。したがって は負の実数解をもつ。
(3)
(2) と同じく,3次式 の実数解を ,虚数解を とおく。条件より は整数であり, としてよい。すると である。展開して係数を比べると を得る。
第2式より は の負の約数である。また第1式から でなければならない。 が整数なので は偶数であり,奇数の候補 は除かれる。残る候補を調べると
となる。したがって可能なのは だけである。
最後に第3式 を用いる。 のとき であるから ,すなわち である。 のとき であるから ,すなわち である。
よって求める値は である。
解法2(共役根のノルムを先に列挙)
(1)
直接代入して
よって剰余の定理から は で割り切れる。
(2)
の虚数解を ,残る実数解を とする。根の積から
だから であり, は負の実数解をもつ。
(3)
条件より は整数で, としてよい。ここで
とおく。根の積と根の和から
したがって
は32の正の約数であり, が整数になる候補を調べると
となる。 が正の整数になるのは
だけである。
係数比較から
前者では より ,後者では より である。したがって