方針
正五角形の対角線と辺の比を とおき、ペンタグラム内に現れる相似な正五角形と二等辺三角形の面積比で比較する。合同は正五角形の回転対称性と、対角線が黄金比で分割されることから辺の対応を確認して示す。面積比較では、全体の正五角形の面積を として、中央の正五角形 、三角形 、星形部分の面積をそれぞれ の比で表す。
解答
正五角形の一辺を とし、対角線と一辺の比を とおく。このとき である。
(1)
正五角形の対称性により、対角線どうしで切り取られる小さな三角形は回転で互いに対応する。また、対角線は交点によって黄金比に分割されるので である。さらに であるから、三角形 の三辺は であり、三角形 の三辺は である。したがって三辺がそれぞれ等しいので である。
(2)
正五角形 の面積を とする。内側の五角形 も正五角形であり、その一辺はもとの正五角形の一辺の 倍である。したがって面積比は長さの比の2乗だから である。
一方、三角形 については、、、 である。正五角形の面積は、中心から5つの合同な三角形に分けて と書ける。よってである。 を用いて整理するとである。したがって であり、五角形 の面積の方が大きい。
(3)
星形 は、中央の正五角形 と、5つの合同な先端の三角形からなる。先端の1つ は を満たすので、上と同様に である。星形の面積を とするとである。ここで だから である。したがって、星形の面積は正五角形全体の半分より小さい。よって、正五角形 から星形を除いた残りの部分の面積の方が大きい。
別解
解法2(単位円座標と行列式面積)
方針
正五角形を単位円上へ置き、交点を直線の連立方程式で求める。
面積は座標の行列式で計算し、黄金比 の式へ整理して比較する。
解答
とする。正五角形を単位円上に置き、
対角線の交点を座標で求めると、対角線はに内分される。従って(1)
上の3辺の対応から、三辺相等により(2)
行列式による面積計算を、正五角形全体の面積 で割ると差はだから、 の方が大きい。
(3)
星形を中央五角形と5個の合同な先端三角形へ分ける。
同じ行列式計算から、その面積 は より である。
従って、星形よりも正五角形から星形を除いた部分の方が大きい。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安は25分。正五角形の対角線比 を使うと、合同・相似・面積比が一つの流れで処理できる。面積比較では絶対値を求めるより、全体面積 に対する比で比べるのが効率的である。 を使った整理を省くと大小関係が見えにくいので、最後の正値確認まで書くとよい。