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九州大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験(数学理系)理系(後期)数学 第3問

Oを原点とするxyz空間内の点ABCをそれぞれA(1,2,3)B(0,1,2)
C(0,1,0)とし,2点ABを通る直線をlとする.以下の問いに答えよ.

(1)Pは直線l上を動き,点Qy軸上を動くものとする.
このとき,2点PQとの距離の最小値を求めよ.
また,PQとの距離が最小となるときのPQをそれぞれP0Q0とする.
P0Q0の座標を求めよ.

(2) P0との距離がsであるような直線l上の点の一つをSとする.
Sから三角形P0Q0Cを含む平面に下ろした垂線とその平面との交点をRとするとき,
線分SRの長さを求めよ.

(3) y軸上に長さkの線分DEがあり,直線l上に長さmの線分FGがある.
四面体DEFGの体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

ベクトル図形と方程式 座標設定ベクトル成分計算体積計算

方針

(1) は直線l上の点とy軸上の点をそれぞれパラメータ表示し,距離の二乗を最小化する.最小時には2直線を結ぶベクトルが両方の方向に垂直になることも確認できる.(2)は三角形P0Q0Cの平面方程式を求め,直線l上でP0S=sだけ進んだ点からその平面への距離を計算する.(3)は2本の線分の方向,2直線間の距離,方向ベクトルのなす角を使って四面体体積を求める.

解答

(1)

直線lはAとBを通るので,方向ベクトルは AB=BA=(1,1,1) である.したがって直線l上の点Pは,実数uを用いて P=A+u(1,1,1)=(1+u,2u,3u) と表せる.またQはy軸上にあるので Q=(0,q,0) とおく.

距離の二乗はPQ2=(1+u)2+(2uq)2+(3u)2である.まずuを固定すると,qについて最小になるのは q=2u のときである.このとき PQ2=(1+u)2+(3u)2 となる.これをuについて最小化すると (1+u)2+(3u)2=2(u2)2+2 であるから,最小はu=2のときである.よって P0=(1+2,22,32)=(1,0,1),Q0=(0,0,0) であり,最小距離は 2 である.したがって P0=(1,0,1),Q0=(0,0,0),minPQ=2 である.

(2)

三角形P0Q0Cを含む平面を求める.Q0は原点で,Q0P0=(1,0,1),Q0C=(0,1,0) である.この2つのベクトルを含む平面は xz=0 である.

直線lの方向ベクトル(1,1,1)の長さは3である.P0S=sだから,Sは S=P0±s3(1,1,1) のいずれかである.平面xz=0までの距離は xz2 である.P0はこの平面上にあり,方向ベクトル(1,1,1)ではxz1(1)=2 だけ変化する.したがってSでは xz=2s3 である.よって SR=2s32=63s である.

(3)

y軸の方向を表す単位ベクトルを u=(0,1,0) とし,直線lの方向を表す単位ベクトルを v=13(1,1,1) とする.2直線の距離は(1)で求めた最小距離2である.

2つの線分の長さがそれぞれk,mであるから,四面体の体積は 16×k×m×(2直線の距離)×(2方向のなす角の正弦) で求められる.ここで uv=13 なので,なす角θについて sinθ=113=23 である.したがってV=16km223=16km23=39kmである.

y軸と直線 l の位置関係(模式図)

別解

別解((3)の混合積)

方針

(3) だけを混合積で処理する.y軸,直線l,共通垂線の3方向を使えば,線分の始点がどこにあっても平行成分は混合積から消える.

解答

(1)

解法1と同様に距離の二乗を最小化してP0=(1,0,1),Q0=(0,0,0),minPQ=2を得る.

(2)

平面 P0Q0Cxz=0 である.直線lの単位方向ベクトルに沿って距離sだけ進むと xz=2s/3 だからSR=63s.(3)

y軸と直線lの単位方向ベクトルをそれぞれu=(0,1,0),v=13(1,1,1)とする.また(1)より,両直線を結ぶ最短ベクトルとしてw=Q0P0=(1,0,1)を取れる.DE=kuFG=mv である.DからFへのベクトルは,w に両直線の方向の成分を加えた形であるが,u,v に平行な成分は混合積に寄与しない.したがって四面体の体積はV=16(ku)×(mv)w=km6(13013)(101)=km623=39km.

総評

難度7,計算量6,目安時間28分.(1)で距離の二乗を2変数で最小化し,P0=(1,0,1)Q0=O,最短距離 2 を得る.(2)は平面 x=z への距離,(3)は「2方向の長さ×直線間距離×なす角の正弦」の体積公式で処理する.(3)には混合積による独立した別解も収録し,空間内の位置関係は模式図で補った.

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出典: 九州大学 2009年度 後期 理系(後期) 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。