方針
(1) は2本の一次独立なベクトルへの作用が与えられているので、列ベクトルを並べた行列を使って 、 を決定する。得られた行列を直接2乗して も確認する。(2) は を計算し、、 と順に掛ける。(3) は と により、交互積が6種類に周期化することを使い、 をすべて成分で列挙する。
解答
(1)
まずAを求める。与えられた条件を列ベクトルを並べて書くとである。左の行列の行列式は だから逆行列をもつ。したがってである。
同様にBについてはである。よってである。
これらを2乗するとであり、である。
(2)
まずである。さらにであり、である。
(3)
であるから、同じ文字が連続した部分は消える。また であるから、交互に掛けてできる行列は周期的に繰り返される。
実際、相異なる候補は の6種類で十分である。これらを成分で表すとである。
これら6個は互いに成分が異なる。また、Aから始める交互積もBから始める交互積も、 と によりこの6個のいずれかに必ず一致する。したがって、求める相異なる行列は上の6個である。
総評
与えられたベクトルへの作用から行列を復元し、交互積の周期性を調べる問題である。目安時間は28分。(1) は2本のベクトルが一次独立であること、すなわち並べた行列の行列式が0でないことを確認してから逆行列を使うとよい。(3) は行列をただ長く掛け続けるのではなく、 と によって候補が6種類に閉じることを説明するのが核心である。