方針
共通接線をそれぞれの放物線上の接点から表す。C1の接点をx=u,C2の接点をx=vとし,接線の傾きと切片が一致する条件からv=−2u,6u2=1−aを得る。面積は左右対称性を使い,接線と放物線の差を平方の形にして積分する。最後に比を取るので,uの値そのものより接点間の拡大率に注目する。
解答
(1) C1:y=2x2+1のx=uにおける接線を求める。導関数は4xであるから,接線は y=4u(x−u)+2u2+1=4ux−2u2+1 である。
またC2:y=−x2+aのx=vにおける接線は,導関数が−2xであるから y=−2v(x−v)−v2+a=−2vx+v2+a である。これらが同じ直線であるためには,傾きと切片が一致すればよいので 4u=−2v,−2u2+1=v2+a が必要十分である。第1式からv=−2uであり,これを第2式へ代入すると −2u2+1=4u2+a すなわち 6u2=1−a である。a<1より1−a>0なので u=±61−a を得る。したがって,2つの共通接線は y=±461−ax+1−2⋅61−a であり,切片を整理して y=±461−ax+3a+2 である。
(2) u=61−a とおく。C1では接点がx=±uであり,右半分0≦x≦uでは上側の境界がC1,下側の境界が右側の接線 y=4ux−2u2+1 である。差は (2x2+1)−(4ux−2u2+1)=2(x−u)2 であるから,左右対称性より S1=2∫0u2(x−u)2dx=4∫0u(u−x)2dx=34u3 である。
一方,C2の接点はv=−2u,2uである。右半分0≦x≦2uで上側の境界は右側の接線,下側の境界はC2であり,差は (−4ux+4u2+a)−(−x2+a)=(x−2u)2 である。したがって S2=2∫02u(x−2u)2dx=2∫02u(2u−x)2dx=316u3 である。よって S1S2=4u3/316u3/3=4 である。
別解
解法2
方針
共通接線を y=mx+b とおき,各放物線との交点を与える二次方程式が重解をもつ条件を使う。面積は接点からの距離の二乗として積分し,接点の位置だけで比を求める。
解答
(1) 共通接線を y=mx+b とする。C1との接触条件は2x2−mx+1−b=0が重解をもつことだから,m2−8(1−b)=0,b=1−8m2.同様に C2との接触条件はx2+mx+b−a=0の判別式が0となることであり,m2−4(b−a)=0,b=a+4m2.両式からm2=38(1−a),b=3a+2.a<1なので2つの実数の傾きが得られ,共通接線はy=±461−ax+3a+2である。
(2) u=(1−a)/6 とおく。C1の接点は x=±u で,放物線と接線との差は 2(x∓u)2 となる。したがってS1=2∫0u2(u−x)2dx=34u3.C2の接点は x=±2u で,接線と放物線との差は (x∓2u)2 だからS2=2∫02u(2u−x)2dx=316u3.ゆえにS1S2=4.
総評
難度5,計算量5。目安時間は18分。共通接線を「接する」という言葉だけで処理せず,2つの接線方程式を一致させるところが最初の採点点である。a<1によりuが実数になること,接点が左右対称に現れることを明記すると答案が安定する。面積では上下関係を決めてから差を平方に直すと,積分区間と符号のミスを避けられる。比はaに依存しないため,計算後にuが消えることも検算になる。
冊子PDFで見る九大の関数の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 2017年度 前期 文系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。