問題
座標平面上に原点,点,点がある。以下の問いに答えよ。
(1) のとき,が正三角形となるようなをすべて求めよ。
(2) は無理数であることを証明せよ。
(3) が正三角形であり,が有理数であるとき,とのうち少なくとも1つは無理数であることを示せ。
方針
解法1
正三角形の第3頂点は,ベクトルを原点のまわりに回転して得る。(1)ではを直接回転する。(2)は既約分数を仮定する背理法での無理数性を示す。(3)では一般のを回転した座標を出し,とがすべて有理数だとが有理数になってしまうことを使う。
解法2
(1)は3辺の長さが等しい条件を座標で連立する。(2)は3で割った余りを用いる背理法で示す。(3)は正三角形の面積を行列式で表し,有理数だけを仮定すると が有理数になることを導く。
解答
解法1
(1)
のときである。が正三角形であるためには,は点を原点のまわりにまたは回転した点である。
点を回転すると となる。したがってを回転して を得る。また回転では を得る。よって求めるは
である。
(2)
が有理数であると仮定する。互いに素な自然数を用いて と表せるとする。このとき であるから,は3の倍数である。よっても3の倍数であり,とおける。すると より であるから,も3の倍数である。これはが互いに素であることに反する。したがっては無理数である。
(3)
が正三角形であるとき,はを原点のまわりに回転した点である。したがって または である。
ここでは有理数であるとする。もしがともに有理数であれば,第1の場合には となり,第2の場合には となる。いずれの場合も右辺は有理数であるから,が有理数になってしまう。これは(2)に反する。よってとのうち少なくとも1つは無理数である。
解法2
(1)
である。正三角形の条件
は
であり,差を取ると となる。よって で, は
の2根である。したがって
(2)
と既約分数で表せると仮定すると である。平方数を3で割った余りは0または1なので,が3の倍数なら も3の倍数である。 とおけば となり も3の倍数となる。既約性に反するので は無理数である。
(3)
正三角形の面積を2通りに表す。底辺 の長さは だから,
一方,座標による面積は
したがって
もし がすべて有理数なら左辺は有理数であるが,右辺は0でない有理数と無理数 の積であり無理数となる。矛盾するので, の少なくとも一方は無理数である。