方針
3以上が出る確率を2/3,勝敗が決まらず次へ進む確率を1/3として,試行回数で場合を分ける。(1)は最初のn回すべて失敗する確率を求め,3n>200で最小nを判定する。(2)(3)はAが勝つ回が奇数回目に限られることを使い,2j回失敗した後にAが成功する確率の等比和を取る。
解答
1回のさいころ投げで3以上が出る確率は 64=32 であり,3未満が出て勝敗が決まらない確率は 62=31 である。
(1) n回以下で勝敗が決まらないためには,最初のn回すべてで3未満の目が出ればよい。よって pn=(31)n である。
次に pn<0.005=2001 となる最小のnを求める。これは (31)n<2001 すなわち 3n>200 と同値である。34=81,35=243より,最小のnは 5 である。
(2)
Aが3回以下で勝つのは,1回目にAが3以上を出す場合,または1回目と2回目がともに3未満で,3回目にAが3以上を出す場合である。したがって求める確率は32+(31)232=2718+272=2720である。
(3)
Aが勝つのは1回目,3回目,5回目,…のような奇数回目である。2j+1回目にAが勝つには,その前の2j回ではすべて3未満が出て,2j+1回目に3以上が出ればよい。したがってその確率は (31)2j32 である。 2k+1回以下でAが勝つ確率は,j=0,1,…,kについて足せばよいのでj=0∑k(31)2j32=32j=0∑k(91)j=32⋅1−911−(91)k+1=43(1−9k+11)である。
別解
解法2
方針
各投球で勝敗が続く確率を 1/3 とし,投球番号の偶奇で担当者を判定する。(3)は「2投を1組」と見て,Aが勝つ確率の漸化式を解く。
解答
(1) 1回で3未満が出る確率は 1/3 である。最初の n 回すべてで勝敗が決まらない確率はpn=(31)n.pn<0.005=1/200 は 3n>200 と同値である。34=81<200<243=35 なので,最小の n は 5 である。
(2) Aは1回目に勝つか,2回続けて3未満の後の3回目に勝つ。よって32+(31)232=2720.(3) 2k+1 回以下でAが勝つ確率を Ak とする。最初の投球でAが勝つ確率は 2/3 であり,A,Bがともに3未満なら確率 1/9 で同じ状態に戻る。したがってAk=32+91Ak−1,A0=32.これを繰り返すとAk=32(1+91+⋯+9k1)=43(1−9k+11).
総評
難度4,計算量4。目安時間は14分。成功確率2/3と継続確率1/3を最初に分ければ,あとは等比数列の問題になる。Aが勝てる回が奇数回目だけであることを明記すると,(2)と(3)の数え方が自然につながる。pn<0.005の判定では小数のまま扱わず,1/200に直して3n>200を見るとミスが少ない。
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出典: 九州大学 2017年度 前期 文系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。