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九州大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

kを実数とする。3次関数y=x3kx2+kx+1が極大値と極小値をもち,
極大値から極小値を引いた値が4k3になるとする。
このとき,kの値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安22

微分関数 増減表微分による最大最小判別式

方針

導関数 f(x)=3x22kx+k が異なる2つの実数解をもつことが、極大値と極小値をもつ条件である。2つの停留点を α<β とすると、3次関数の係数が正なので α で極大、β で極小になる。極値差は値を直接代入するより、f(x)=3(xα)(xβ)[α,β] で積分して求めると計算が整理される。得られた式を 4k3 と等置し、極値をもつ範囲で解を選ぶ。

解答

f(x)=x3kx2+kx+1 とおく。導関数は f(x)=3x22kx+k である。極大値と極小値をもつためには、f(x)=0 が異なる2つの実数解をもつ必要がある。したがって判別式より (2k)243k>0 すなわち 4k(k3)>0 である。よって、極値をもつための範囲は k<0 または k>3 である。

この範囲で、f(x)=0 の2解をα=kk(k3)3,β=k+k(k3)3とおく。α<β であり、3次関数の最高次係数は正なので、x=α で極大、x=β で極小をとる。

ここで f(x)=3(xα)(xβ) である。区間 α<x<β では f(x)<0 だから f(α)f(β)=αβf(x)dx である。d=βα とおくと d=2k(k3)3 であり、u=xα+β2 と置き換えると (xα)(xβ)=u2d24 となる。したがってf(α)f(β)=d/2d/23(d24u2)du=d32=427{k(k3)}3/2である。

条件より 427{k(k3)}3/2=4k3 である。k0 なので、両辺を4で割って整理すると {k(k3)}3/2=27k3 となる。極値をもつ範囲では k(k3)>0 であり、これは k3/2k33/2=27k3 と書ける。さらに k3/2 で割って、両辺を 2/3 乗すると k3=9k を得る。 k<0 のときは 3k=9k より k=38 である。これは k<0 を満たす。k>3 のときは k3=9k より k=38 となり、k>3 に反する。したがって k=38 である。

別解。極値差の計算だけは、x=k3+u と平行移動してもよい。このとき f(x)=3u2k(k3)3 であるから、停留点は u=±k(k3)3 である。中央から左右対称な2点の間で f(x) を積分すれば、上と同じく f(α)f(β)=427{k(k3)}3/2 が直ちに出る。

別解

解法2

方針

導関数の軸が x=k/3 であることを利用し、x=k/3+u と平行移動する。2つの停留点が u=±a と対称に現れるため、極値差を中央対称な区間の積分で一度に求める。

解答

導関数はf(x)=3x22kx+kである。異なる2つの実数解をもつ条件は4k(k3)>0だから、まず k<0 または k>3 が必要である。

x=k/3+u とおくとf(x)=3u2k(k3)3=3(u2a2),a=k(k3)3となる。停留点は u=a,a であり、その間では f(x)<0 である。したがって極大値と極小値の差はaa3(u2a2)du=3aa(a2u2)du=4a3=427{k(k3)}3/2である。条件より427{k(k3)}3/2=4k3である。両辺を4で割って 2/3 乗するとk(k3)=9k2を得る。極値をもつ場合は k0 なので、整理してk=38となる。これは k<0 を満たすから、求める値は k=3/8 である。

総評

難度5、目安時間22分。最初に極値をもつ条件 k<0 または k>3 を出しておくことが重要である。極値差を直接代入で計算すると式が膨らむため、導関数を積分して「山から谷までの減少量」として求めると見通しがよい。条件式の整理では k の符号をまたぐので、(k3)3=729k3 のように符号を潰して進めると候補範囲を誤りやすい。最後は必ず k<0k>3 の場合分けで確認する。

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出典: 九州大学 2019年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。