方針
2曲線の差を二次式として調べ、判別式から交点条件を得る。交点の中点 x=3a/2 を原点とする変数に移すと、囲まれた部分の高さが左右対称な放物線になる。面積を積分した後、残った1変数 k=−2a3+3a2+80 を微分して最大化する。
解答
(1)
2つの曲線の差をとるとC2−C1=3(x−a)2+a3−40−x2=2x2−6ax+3a2+a3−40である。交点の x 座標は 2x2−6ax+3a2+a3−40=0 の解であり、異なる2点で交わる条件はこの二次方程式の判別式が正であることである。
判別式を計算するとD=(−6a)2−4⋅2(3a2+a3−40)=36a2−24a2−8a3+320=−8a3+12a2+320=−4(a−4)(2a2+5a+20)である。ここで 2a2+5a+20>0 であるから、D>0 は a<4 と同値である。条件 a≧0 と合わせて 0≦a<4 を得る。
(2) k=−2a3+3a2+80 とおく。(1)の範囲では k>0 であり、交点の x 座標は α=23a−k,β=23a+k である。交点間では C2−C1 は上に開く二次式で負になるので、C1 が C2 より上にある。 u=x−23a とおくと、α≦x≦β は −2k≦u≦2k に対応し、C1−C2=2k−2u2 となる。したがって面積 S はS=∫−k/2k/2(2k−2u2)du=[2ku−32u3]−k/2k/2=2kk−6kk=31k3/2である。よって S を最大にするには、k=−2a3+3a2+80 を最大にすればよい。 k′(a)=−6a2+6a=6a(1−a) であるから、0<a<1 で増加、1<a<4 で減少する。また k(0)=80,k(1)=81,a→4−0limk(a)=0 である。したがって最大は a=1 のときで、k=81 である。ゆえに Smax=31⋅813/2=243 である。
別解
解法2(根の間の面積公式を使う)
方針
交点方程式の2根を α<β とし、曲線の上下差を 2(x−α)(β−x) と因数表示する。根の差だけで面積が決まる公式を積分で確認し、判別式から β−α を求めて最大化する。
解答
(1)
交点の x 座標は2x2−6ax+3a2+a3−40=0の解である。その判別式はD=(−6a)2−8(3a2+a3−40)=−4(a−4)(2a2+5a+20)となる。2a2+5a+20>0 だから、異なる2実根をもつ条件は a<4 である。a≧0 と合わせて0≦a<4を得る。
(2)
交点方程式の2根を α<β とすると、交点間ではC1−C2=2(x−α)(β−x)である。したがって面積はS=2∫αβ(x−α)(β−x)dx=3(β−α)3.一方、二次方程式の根の差はβ−α=2D=−2a3+3a2+80である。ここでk(a)=−2a3+3a2+80とおけばS=31k(a)3/2.0≦a<4 では k(a)>0 なので、S と k の増減は一致する。さらにk′(a)=6a(1−a)より、k は 0<a<1 で増加し、1<a<4 で減少する。よって a=1 で最大となりSmax=31⋅813/2=243である。
面積公式の形は、交点の中点 u=(α+β)/2 を中心に見ると次のようになる。
総評
難度5、目安時間20分。判別式で交点条件を出す前半と、交点間の面積を1変数関数に落とす後半がきれいにつながる問題である。採点では、判別式の因数分解、2a2+5a+20>0 の確認、交点間でどちらの放物線が上にあるかの説明、端点を含めた最大化が見られる。面積公式を使う場合も、根の差 β−α=k と係数2を落とさないことが重要である。
冊子PDFで見る九大の関数の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。