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九州大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

a,b,cを整数とし,iを虚数単位とする。
整式f(x)=x3+ax2+bx+c
f(1+3i2)=0をみたすとき,
以下の問いに答えよ。

(1) a,bcを用いて表せ。

(2) f(1)を7で割ると4余り,f(1)を11で割ると2余るとする。
cの絶対値が40以下であるとき,方程式f(x)=0の解をすべて求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

複素数平面整数 展開・因数分解、合同式、解と係数の関係

方針

ω=(1+3i)/2 の共役も解であることから、実係数多項式 f(x)x2x+1 を因数にもつと判断する。係数比較で a,bc で表し、2本の合同式を中国剰余型にまとめ、範囲条件で c を一意に決める。

解答

(1) ω=1+3i2 とおく。すると ω2ω+1=0 である。f(x) は整数係数、特に実係数の整式なので、ω が解なら共役複素数 ω も解である。したがって x2x+1f(x) の因数である。 f(x) は最高係数1の三次式なので f(x)=(x2x+1)(x+m) と書ける。展開するとf(x)=x3+(m1)x2+(1m)x+mである。定数項を比べると m=c であるから a=c1,b=1c である。

(2)
(1)より f(1)=1+a+b+c=c+1 であり、f(1)=1+ab+c=3c3 である。条件から c+14(mod7),3c32(mod11) となる。すなわち c3(mod7),3c5(mod11) である。314(mod11) なので c9(mod11) を得る。 c=7u+3 とおくと、7u+39(mod11) より 7u6(mod11) である。718(mod11) だから u484(mod11) であり、c=31+77v(vZ) となる。c40 より c=31 だけが残る。

したがって f(x)=(x2x+1)(x+31) である。求める解はx=31,x=1+3i2,x=13i2である。

別解

解法2(ωの累乗を簡約して剰余を0にする)

方針

ω2=ω1ω3=1 を使い、f(ω) を1次式 Aω+B に落とす。非実数 ω に対して Aω+B=0 となるための条件を係数ごとに求め、合同条件は候補列を突き合わせて解く。

解答

(1)
ω=(1+3i)/2 とおくとω2=ω1,ω3=1である。したがってf(ω)=ω3+aω2+bω+c=(a+b)ω+(ca1).a+bca1 は実数で、ω は非実数だから、f(ω)=0 となるには両係数が0でなければならない。よってa+b=0,ca1=0,すなわちa=c1,b=1cである。

(2)
このときf(1)=c+1,f(1)=3c3.条件よりc3(mod7),c9(mod11).c40 の範囲で第1式を満たす候補は39,32,25,18,11,4,3,10,17,24,31,38であり、このうち 11 で割って9余るものは c=31 だけである。

したがってf(x)=(x2x+1)(x+31)となり、すべての解はx=31,x=1+3i2,x=13i2である。

総評

難度4、目安時間15分。1+3i2x2x+1=0 の解であることを見抜けば、前半は因数分解で一気に進む。合同式では、c の条件を2本にまとめたあと、c40 で候補を絞るところまで書くと答案が締まる。よくあるミスは、1+3i2 と取り違えて因数を x2+x+1 にしてしまうこと、また共役解の利用を説明しないことである。

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出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。