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九州大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

座標空間内の4点O(0,0,0)A(1,1,0)
B(1,0,p)C(q,r,s)を頂点とする四面体が正四面体であるとする。
ただし,p>0s>0とする。以下の問いに答えよ。

(1) p,q,r,sの値を求めよ。

(2) z軸に垂直な平面で正四面体OABCを切ったときの断面積の最大値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用面積計算

方針

正四面体の6辺がすべて同じ長さであることから未知座標を決定する。次に切断面を z=t とおき、4辺との交点を xy 平面へ射影する。4頂点の座標から断面積を計算し、二次関数として最大化する。

解答

(1) OA2=12+12=2 であるから、正四面体の各辺の長さの2乗は2である。まず OB2=1+p2=2 より、p>0 だから p=1 である。

次に、OC2=AC2=BC2=2 より q2+r2+s2=2 (q1)2+(r1)2+s2=2 (q1)2+r2+(s1)2=2 を得る。第2式から第1式を引くと 2q2r+2=0 すなわち q+r=1 である。また第3式から第1式を引くと q+s=1 である。したがって r=s=1q となる。

これを q2+r2+s2=2 に代入すると q2+2(1q)2=2 であり、整理して 3q24q=0,q(3q4)=0 を得る。よって q=0 または q=43 である。q=43 のとき s=1q=13 となり、条件 s>0 に反する。したがって q=0,r=1,s=1 である。以上より p=1, q=0, r=1, s=1 である。

(2)
(1)より O(0,0,0),A(1,1,0),B(1,0,1),C(0,1,1) である。平面 z=t で切る。ただし断面が現れるのは 0t1 のときである。

平面 z=t は辺 OB,AB,AC,OC とそれぞれ交わり、その4点を xy 平面に射影すると (t,0),(1,1t),(1t,1),(0,t) である。平面 z=txy 平面と平行なので、断面積はこの四角形の面積に等しい。

この4点をこの順に用いて面積を求めるとS(t)=12{t(1t)+1+(1t)t((1t)2+t2)}=12{4t(1t)}=2t(1t)である。したがって S(t)=2t(1t)=2(t12)2+12 より、最大値は t=12 のとき 12 である。

別解

解法2(内積と長方形の辺ベクトルを使う)

方針

原点から出る3辺の長さと内積を利用して頂点 C を決める。切断面では隣り合う辺ベクトルが直交することを直接示し、長方形の2辺の長さの積から面積を求める。

解答

(1) OA=(1,1,0) だから、正四面体の1辺の長さの2乗は2である。OB=(1,0,p) より1+p2=2であり、p>0 から p=1 となる。

正四面体では、原点から出る2辺のなす角は 60 である。したがってOAOC=OBOC=1.C=(q,r,s)B=(1,0,1) を代入するとq+r=1,q+s=1,また OC2=2 よりq2+r2+s2=2である。よって r=s=1q であり、q2+2(1q)2=2q(3q4)=0.q=4/3 では s=1/3<0 となるので除外し、p=1,q=0,r=s=1を得る。

(2)
平面 z=t  (0t1) と辺 OB,OC,AC,AB との交点を順に D,E,F,G とする。xy 座標はD=(t,0),E=(0,t),F=(1t,1),G=(1,1t)である。隣り合う辺ベクトルはDE=(t,t),EF=(1t,1t)であり、DEEF=0.また、向かい合う辺はそれぞれ平行なので、断面 DEFG は長方形である。2辺の長さはDE=2t,EF=2(1t)だからS(t)=2t(1t)=2(t12)2+12.したがって最大値は12(t=12)である。

総評

難度5、目安時間20分。前半は距離条件を差し引いて一次式を作るのが要点で、q=43 を機械的に採用せず s>0 で除外する必要がある。後半は断面の4点を正しい辺上に取れるかが勝負で、立体を頭の中だけで処理せず z=t の座標を順に出すと安全である。採点上は、正四面体の辺長の基準、候補の除外、断面四角形の面積計算、二次関数の最大化がそれぞれ得点源になる。

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出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。