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九州大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

整式f(z)=z6+z4+z2+1について、以下の問いに答えよ。

(1) f(z)=0をみたすすべての複素数zに対して、z=1が成り立つことを示せ。

(2) 次の条件をみたす複素数wをすべて求めよ。

条件:f(z)=0をみたすすべての複素数zに対してf(wz)=0が成り立つ。

難易度6/ 10計算量4/ 10目安20

複素数平面数と式 展開・因数分解、必要十分条件、複素数の極形式、回転・拡大

方針

恒等式(z21)f(z)=z81を使う。f(±1)0も確認すると、解集合は8乗根から±1だけを除いた6点と分かる。(2)ではまず任意の解を一つ用いてw8=1を導く。次にw21ならz=1/w自身が解なのにwz=1が解でないという矛盾を作り、候補をw=±1へ絞って十分性まで確認する。

解答

(1)
直接展開すると(z21)f(z)=z81である。またf(1)=f(1)=4なので、f(z)=0を満たすzについてz21である。このときz81=(z21)f(z)=0よりz8=1である。絶対値を取るとz8=1であり、z0だからz=1が成り立つ。

(2)
上の議論とf(±1)0から、f(z)=0の解集合はz8=1,z21を満たす複素数全体である。

条件を満たすwを考える。解zを一つ取ると、wzも解なので(wz)8=1.z8=1よりw8=1が必要である。

ここでw21と仮定する。z=1/wと置けば、w8=1よりz8=1であり、w21よりz21である。したがってこのzf(z)=0の解である。しかしwz=1なのでf(wz)=f(1)=40,となり条件に反する。よってw2=1、すなわち候補はw=1,1だけである。

w=1は明らかに条件を満たす。w=1についてもfは偶関数なのでf(z)=f(z)であり、すべての解を解へ移す。したがって求める複素数はw=1,1である。

別解

解法2(指数集合の回転対称性)

方針

ω=cos(π/4)+isin(π/4)と置くと、解はωkのうち指数0,4を除いたものになる。条件からwも8乗根と分かるのでw=ωjと書き、指数をjだけ平行移動しても除外集合{0,4}が保たれる場合を調べる。

解答

(1) f(z)=(z2+1)(z4+1)である。z2=1ならz2=1z4=1ならz4=1なので、いずれの場合もz=1である。

(2)
ω=cos(π/4)+isin(π/4)とする。解法1の恒等式から、f(z)=0の解はω1,ω2,ω3,ω5,ω6,ω7であり、8乗根の指数を8で考えたとき0,4だけが除かれている。

条件からw8=1なのでw=ωjと書ける。zwを掛けることは指数へjを加えることにあたる。6個の解がすべて再び6個の解へ入るなら、有限集合なので実際には解集合をそれ自身へ移し、除外集合も{j,j+4}={0,4}(mod8)を満たす。したがってj=0またはj=4である。逆にこの二つは解集合を保つのでw=ω0=1,w=ω4=1がすべてである。

総評

核心はf(z)=0の6個の解を個別に解くことではなく、「8乗根から1,1を除いた集合」と認識することである。(2)の条件は一つの解だけでなく全解に対する条件なので、w8=1を得ただけでは不十分であり、除外された2点へ解を送らないことまで調べる必要がある。解法1のz=1/wはこの不足を一手で突く。最終候補w=±1については、fが偶関数であることから十分性を確認できる。数値的にも6個の根の偏角はπ/4,π/2,3π/4,5π/4,3π/2,7π/4で、π回転だけが集合を保つ。

冊子PDFで見る九大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2024年度一般選抜(前期日程)数学 問題照合記録(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。