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九州大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

自然数m,nに対してI(m,n)=1exmex(logx)ndxとする。以下の問いに答えよ。

(1) I(m+1,n+1)I(m,n+1),I(m,n),m,nを用いて表せ。

(2) すべての自然数mに対して、
limnI(m,n)=0が成り立つことを示せ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

積分関数 部分積分、はさみうち、置換積分、定積分評価、誘導利用

方針

(1)exを積分する側、xm+1(logx)n+1を微分する側として部分積分する。上端x=eではex=eeであるため、境界項の指数はm+e+1になる。(2)は(1)をI(m,n)について解き、現れる三つの積分がすべて非負であることから0I(m,n)em+e+1/(n+1)を得てはさみうちを行う。

解答

(1) I(m+1,n+1)=1exm+1ex(logx)n+1dxにおいて、exを積分し、xm+1(logx)n+1を微分する部分積分を行う。微分はddx{xm+1(logx)n+1}=(m+1)xm(logx)n+1+(n+1)xm(logx)nであるからI(m+1,n+1)=[xm+1ex(logx)n+1]1e(m+1)I(m,n+1)(n+1)I(m,n).上端x=eではem+1ee1=em+e+1、下端x=1では(log1)n+1=0なのでI(m+1,n+1)=em+e+1(m+1)I(m,n+1)(n+1)I(m,n).(2)
上式を変形するとI(m,n)=em+e+1(m+1)I(m,n+1)I(m+1,n+1)n+1.1xeではxmex(logx)k0であるからI(m,n)0,I(m,n+1)0,I(m+1,n+1)0.したがって0I(m,n)em+e+1n+1.mを固定すれば右辺はn0へ収束する。よってはさみうちの原理によりlimnI(m,n)=0である。

別解

解法2(被積分関数を直接評価する別解)

方針

(1) は解法1と同じ部分積分で求める。(2)では誘導式を使わず、1xe上でxmexem+eと評価する。残る1e(logx)ndxu=logxを施し、eueを使ってe/(n+1)以下にする。

解答

(1)
解法1と同じ部分積分によりI(m+1,n+1)=em+e+1(m+1)I(m,n+1)(n+1)I(m,n)である。

(2)
1xeでは0xmexemee=em+eだから0I(m,n)em+e1e(logx)ndx.ここでu=logxと置くとx=eu,dx=euduで、積分区間は0u1になる。よって1e(logx)ndx=01uneudue01undu=en+1.したがって0I(m,n)em+e+1n+1.右辺はmを固定してnとすれば0へ収束するのでlimnI(m,n)=0である。

総評

最大の注意点は部分積分の上端である。x=eではxm+1=em+1だけでなくex=eeなので、境界項はem+e+1でありem+2ではない。(2)の出題意図に沿う最短解は(1)をI(m,n)について解き、残りの積分の非負性を使う方法である。直接評価する別解でも同じ上界em+e+1/(n+1)が得られ、二つの独立な導出が一致する。固定したmごとの極限であるため、上界の定数がmに依存していても問題ない。被積分関数は区間全体で非負なので、はさみうちの下界0も明示できる。

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出典: 九州大学 2024年度一般選抜(前期日程)数学 問題照合記録(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。