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九州大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

nを3以上の整数とする。
座標平面上の点のうち、x座標とy座標がともに1以上n以下の整数であるものを考える。
これらn2個の点のうち3点以上を通る直線の個数をL(n)とする。以下の問いに答えよ。

(1) L(3)を求めよ。

(2) L(4)を求めよ。

(3) L(5)を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

整数図形と方程式場合の数 数え上げ座標設定、場合分け、最大公約数

方針

直線上で隣り合う格子点への移動を互いに素な整数の組(r,s)で表す。3点を含むには同方向へ2回移動できる必要があるので、2r,2sn1である。n=3,4では水平・垂直・傾き±1だけ、n=5ではさらに傾き±2,±1/2だけが候補になる。各方向について正方形内に入る直線の本数を数える。

解答

直線上で隣り合う格子点への基本移動を(r,s)とする。ただしr,sは整数で、共通の正の約数をもたないものとする。3点以上を通るなら(x,y),(x+r,y+s),(x+2r,y+2s)が正方形内に入る向きを選べるので2rn1,2sn1(1)が必要である。

(1)
n=3では(1)よりr,s1である。したがって候補は水平、垂直、傾き1,1だけである。水平線は3本、垂直線は3本、二つの対角方向はそれぞれ1本だからL(3)=3+3+1+1=8.(2)
n=4でも(1)からr,s1であり、方向は同じ4種類だけである。水平4本、垂直4本である。傾き1の直線はy=x+cのうちc=1,0,1の3本、傾き1も対称性により3本なのでL(4)=4+4+3+3=14.(3)
n=5ではr,s2である。(r,s)を互いに素に取ると、水平・垂直以外の傾きは±1,±2,±12に限られる。

水平・垂直はそれぞれ5本である。傾き1y=x+cc=2,1,0,1,2の5本、傾き1も5本である。傾き2では3点は(x,1),(x+1,3),(x+2,5)の形で、x=1,2,3の3本である。傾き1/2も座標を入れ替えて3本、符号を負にした二方向もそれぞれ3本である。したがってL(5)=5+5+5+5+3+3+3+3=32.5×5格子で新たに現れる基本方向は(1,2),(2,1)とその反転。

別解

解法2(直線の方程式を列挙する別解)

方針

3点以上を通る直線の傾き候補を、横方向の差と縦方向の差がともにn1以下であることから絞る。その後、各傾きについて切片を整数条件から直接列挙する。方向ベクトルではなく直線の方程式を表にするので、同一直線の重複がないことを確認しやすい。

解答

(1)
3×3格子では、3点を通るために端から端までの座標差が必要である。該当する直線はy=1,2,3;x=1,2,3;y=x;y=x+4の8本なのでL(3)=8.(2)
4×4格子では、水平・垂直が各4本である。斜めはy=x+c(c=1,0,1)の3本と、その左右反転である傾き1の3本だけである。傾きの分子または分母の絶対値が2以上なら、3点で必要な2回分の移動が4以上となり、幅3に収まらない。よってL(4)=4+4+3+3=14.(3)
5×5格子では、3点の間の2回分の基本移動が幅4に収まる必要がある。互いに素な座標差から、水平・垂直以外の傾きは±1,±2,±1/2だけである。

傾き1についてはy=x+c(c=2,1,0,1,2)の5本である。傾き2についてはy=2x+c(c=1,3,5)の3本、傾き1/2については座標交換により3本である。負の傾きは正方形の左右反転で同数だからL(5)=5+5+25+43=32となる。

総評

数え落としを防ぐ鍵は、傾きを既約な基本移動(r,s)で分類することである。例えば(2,2)は傾き1の新しい方向ではなく(1,1)と同じ直線族を表す。3点以上なら基本移動を2回できるため2r,2sn1が必要で、この条件が「他の傾きはない」という論証になる。n=5の傾き2は、3点が縦幅4を使い切るので始点のy座標は1に固定され、横の始点だけが1,2,3の3通りである。傾きごとの本数5,5,5,5,3,3,3,3を合計すると32となり、直線方程式による列挙とも一致する。

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出典: 九州大学 2024年度一般選抜(前期日程)数学 問題照合記録(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。