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九州大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

整数abは3の倍数ではないとし,f(x)=2x3+a2x2+2b2x+1とおく。以下の問いに答えよ。

(1)
f(1)f(2)を3で割った余りをそれぞれ求めよ。

(2)
f(x)=0を満たす整数xは存在しないことを示せ。

(3)
f(x)=0を満たす有理数xが存在するような
(a,b)をすべて求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

整数方程式・不等式 合同式、必要十分条件、場合分け

方針

3の倍数でない整数の平方は3を法として1であることを使う。(2)(3) は整数根・有理根の候補を定数項と最高次係数から絞り、各候補を元の式へ代入する。

解答

(1) a,b は3の倍数でないのでa2b21(mod3)である。したがってf(1)2+1+2+10(mod3)およびf(2)1+1+1+11(mod3)となる。余りはそれぞれ 0,1 である。

(2) 整数根があれば定数項1の約数なので x=±1 に限られる。ところがf(1)=a2+2b2+3>0であり、f(1)=a22b211(mod3)だから、どちらも0ではない。よって整数根は存在しない。

(3) 有理根の候補は±1,±12である。(2) から ±1 は除かれる。またf(12)=a2+4b2+54>0だから、残る候補は 1/2 だけである。代入するとf(12)=a24b2+34なので(2ba)(2b+a)=3を得る。整数の因数対(1,3), (3,1), (1,3), (3,1)を調べると(a,b)=(1,1), (1,1), (1,1), (1,1)となる。いずれも条件を満たし、実際に x=1/2 を根にもつ。

別解

解法2

方針

有理根の定理を名前だけで使わず、既約分数 x=q/p を代入して分母・分子の整除関係を直接導く。これにより分子が1、分母が2に限られることを示す。

解答

(1) a2b21(mod3)f(1),f(2) に代入するとf(1)0,f(2)1(mod3)である。

(2) x0 では f(x)>0 である。整数根 x<0 があると仮定するとx(2x2+a2x+2b2)=1となる。左辺の2因子は整数なので x=1 に限られる。しかしf(1)1(mod3)であり矛盾する。よって整数根はない。

(3) 有理根があるとし、互いに素な自然数 p,q を用いてx=qpと書く。代入して p3 を掛けると2q3+a2q2p2b2qp2+p3=0である。これをp3=q(2q2a2qp+2b2p2)と見ると、(p,q)=1 より q=1 である。さらにp32b2p2+a2p2=0すなわち2=p(p22b2p+a2)だから p は2の正の約数である。p=1 は整数根 x=1 となり (2) に反するので p=2、すなわち x=1/2 である。

あとはa24b2+3=0を因数分解して(2ba)(2b+a)=3とし、4組の整数因数対を調べる。よって(a,b)=(1,1), (1,1), (1,1), (1,1)を得る。

総評

合同式と有理数の整除性を組み合わせる問題である。目安時間は18〜22分。(2) は整数根の候補を 1 まで絞り、合同式で排除する。(3) は解法1の候補列挙でも、解法2の既約分数からの整除でも x=1/2 だけが残る。最後の (2ba)(2b+a)=3 では正負を含む4因数対を全て書き、得た (a,b) が3の倍数でないことと十分性を確認する。

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出典: 九州大学 2018年度 前期 第4問 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。