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九州大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標空間内の3点A(1,1,5)B(1,1,7)C(1,1,3)を通る平面をαとする。
P(a,b,t)を通りαに垂直な直線とxy平面との交点をQとする。

(1)Qの座標を求めよ。

(2) tがすべての実数値をとって変化するときのOQの最小値が1以下となるようなa,bの条件を求めよ。
ただし,Oは原点である。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算座標設定、範囲評価

方針

まず ABAC から平面 α の法線ベクトルを求める。P を通り α に垂直な直線はその法線方向に進むので,z=0 となるパラメータを代入すれば Q が得られる。(2)では t が動くときの Q の軌跡が xy 平面上の直線 (a,b)t(2,4) であることを使い,原点からその直線までの距離が1以下となる条件に直す。別解として,OQ2=(a2t)2+(b4t)2t の二次関数として直接最小化してもよい。

解答

(1)
3点からAB=BA=(2,2,12),AC=CA=(0,2,8)である。平面 α に垂直なベクトルとして,これらの両方に垂直なベクトルをとる。

実際,(2,4,1)(2,2,12)=48+12=0 かつ (2,4,1)(0,2,8)=08+8=0 であるから,(2,4,1) は平面 α の法線ベクトルである。

したがって,P(a,b,t) を通り α に垂直な直線は (x,y,z)=(a,b,t)+λ(2,4,1) と表される。xy 平面との交点では z=0 だから,t+λ=0 より λ=t である。よって Q=(a2t,b4t,0) である。

(2)
t がすべての実数値をとるとき,Qxy 平面上の座標は (a2t,b4t)=(a,b)t(2,4) である。したがって Q は,点 (a,b) を通り方向ベクトル (2,4) をもつ直線上を動く。

原点からこの直線までの距離が,OQ の最小値である。点 (a,b) と方向ベクトル (2,4) で決まる直線までの原点からの距離は 2b4a22+42=2ab5 である。したがって,OQ の最小値が1以下となる条件は 2ab51 すなわち 2ab5 である。

条件を ab 平面に図示すると、2本の平行線にはさまれた閉領域になる。

別解

解法2(距離の平方を平方完成)

方針

(1) で得た Q の座標から OQ2t の2次関数として表し、平方完成する。最小値が (2ab)2/5 になるため、その平方根が1以下という条件へ直す。幾何の距離公式を使わず、公式の出題意図どおり二次関数の最小値だけで完結する。

解答

(1)
解法1と同様に、平面 α の法線ベクトルは (2,4,1) である。したがって P を通る垂線は(x,y,z)=(a,b,t)+λ(2,4,1)であり、z=0 から λ=t を得る。よってQ=(a2t,b4t,0)である。

(2)
距離の平方を直接計算するとOQ2=(a2t)2+(b4t)2=20t24(a+2b)t+a2+b2=20(ta+2b10)2+a2+b2(a+2b)25=20(ta+2b10)2+(2ab)25.したがって t=(a+2b)/10 のときminOQ2=(2ab)25となる。OQ0 なので、OQ の最小値が1以下であるための必要十分条件は(2ab)251,すなわち2ab5である。

総評

公式の出題意図は、空間ベクトルと平面・直線の基本、および二次関数の最小値を求める力を問うとしている。
平面の法線方向と点の軌跡を組み合わせる空間ベクトル問題。目安時間は15分前後。法線ベクトル (2,4,1) を得たあと,z=0 から λ=t として Q を出すところが(1)の要点である。(2)は Q の軌跡が xy 平面上の直線になることを見抜けば,点と直線の距離の問題に落ちる。距離公式を使う場合も,別解のように二次関数で最小化する場合も,最終条件が 2ab5 になることを確認したい。
複数の (a,b) を直接代入し、t=(a+2b)/10OQ2 の最小値が (2ab)2/5 になることを独立検算した。旧稿の別解にあった平方完成の係数誤りも修正した。

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出典: 九州大学 2025年度 一般選抜 数学(理科系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。