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九州大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

半径1の円周上に反時計回りに点A,B,C,Dを順にとり,
線分ADは直径で,AC=CDAB=BCが成り立つとする。

(1) ACBを求めよ。

(2) BCを求めよ。

(3) 線分ACと線分BDの交点をEとするとき,三角形BCEの面積を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

三角関数図形と方程式 円の性質三角比の利用座標設定

方針

半径1の円で,等しい弦は等しい中心角に対応する。AD が直径なので半円の中心角は π であり,AC=CD から AOC=COD=π/2,さらに AB=BC から AOB=BOC=π/4 とわかる。(1)(2)は円周角と弦長公式で処理する。(3)は単位円上に A=(1,0),B=(2/2,2/2),C=(0,1),D=(1,0) と座標を置き,直線 ACBD の交点 E を求め,底辺・高さまたは行列式で三角形 BCE の面積を計算する。

解答

(1)
円の中心を O とする。AD は直径で,点 A,B,C,D はこの順に円周上にあるので,弧 AD に対応する中心角は AOD=π である。

AC=CD であり,半径1の同じ円で等しい弦は等しい中心角に対応するから,AOC=COD=π2 である。また AB=BC より,同様に AOB=BOC=π4 である。

ACB は弧 AB に対する円周角であり,その弧に対する中心角は AOB=π4 である。したがって ACB=12AOB=π8 である。

(2)
BC に対応する中心角は BOC=π4 である。半径1の円で中心角 θ に対応する弦の長さは 2sin(θ/2) だから,BC=2sinπ8 である。半角公式よりsin2π8=1cosπ42=1222=224であり,sin(π/8)>0 だから BC=22 である。

(3)
座標をA=(1,0),B=(22,22),C=(0,1),D=(1,0)とおく。この配置は,A,B,C,D が円周上に反時計回りに並び,上で求めた中心角を満たしている。

直線 AC は,A(1,0)C(0,1) を通るので y=x1 である。直線 BD は,B(22,22)D(1,0) を通る。交点 E を求めると E=(12,2+2) である。実際,この点は y=x1 を満たし,かつ直線 BD 上にもある。

三角形 BCE の面積を,C を基準にした2つのベクトルCB=(22,122),CE=(12,1+2)で計算する。面積は12(22)(1+2)(122)(12)である。中を整理すると 3+22=322 なので,面積は 12(322)=322 である。

したがって,三角形 BCE の面積は 322 である。

中心角と2本の弦の交点を図示すると次のようになる。

別解

解法2(相似と弦の比で面積を求める)

方針

等しい弦から中心角を決め、(1)(2)を処理する。(3)では交差する2本の弦が作る相似を2組用いて BE/ED=ABBC/(ADCD) を導く。三角形 BCEBCDC から直線 BD への高さが共通なので、面積比を BE/BD に置き換える。

解答

(1)
円の中心を O とする。AD は直径だから AOD=π である。AC=CD よりAOC=COD=π2,さらに AB=BC よりAOB=BOC=π4である。円周角の定理からACB=12AOB=π8を得る。

(2)
中心角 BOC=π/4 に対する弦だからBC=2sinpi8=22である。

(3)
まず弦 CD は中心角 π/2 に対するので CD=2 であり、AD=2 である。また AB=BC=22 である。

E=ACBD とする。三角形 BCEADE、三角形 ABEDCE は、それぞれ円周角と対頂角により相似である。したがってBEAE=BCAD,AEED=ABCDであり、辺々を掛けてBEED=ABBCADCD=2222を得る。よってBEBD=BE/ED1+BE/ED=222+2=322.一方、三角形 BCD についてBCD=5π8だから[BCD]=12BCCDsin5π8=122222+22=12.三角形 BCEBCDC から直線 BD への高さが共通なので[BCE][BCD]=BEBD=322.したがって[BCE]=12(322)=322である。

総評

公式の出題意図は、円周角の定理を含む基本的な幾何を理解しているかを問うとしている。
円周角と座標計算を組み合わせる幾何問題。目安時間は20分前後。前半は「等しい弦は等しい中心角」を使えば,中心角が π/4 ずつに分かれることがすぐわかる。(2)では 2sin(π/8) を半角公式で 22 に直す。後半は座標を置くと確実だが,A,B,C,D の順序と符号を間違えやすい。交点 E の座標を直線 ACBD の両方で確認し,最後の面積計算はベクトルの行列式で整理すると安定する。
交点 E を2直線へ直接代入し、弦長と面積を別計算して BC=22[BCE]=322 を再確認した。

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出典: 九州大学 2025年度 一般選抜 数学(理科系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。