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九州大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標空間内で,原点Oを中心とする半径3の球をSとする。
また,点P(1,0,3)を考え,T1T2を直線OPと直交する相異なる2つの平面とする。
T1Sの共通部分をC1T2Sの共通部分をC2とし,次の2つの条件をみたすとする。

C1C2はどちらも半径1の円である。

C1の中心のz座標は正で,C2の中心のz座標は負である。

以下の問いに答えよ。

(1)C1C2の中心の座標を求めよ。

(2)C1C2を底面とする円柱の側面を平面z=0で切る。
その切り口の曲線の方程式を求めよ。また,その曲線を図示せよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 座標設定ベクトル成分計算軌跡

方針

平面が直線 OP に直交するため,球との断面円の中心は直線 OP 上にある。球の中心から断面円の中心までの距離は,球の半径3と断面円の半径1から三平方の定理で求める。(2) では2つの円を底面とする円柱の軸が直線 OP,半径が1であることを使い,平面 z=0 上の点 (x,y,0) から軸までの距離が1である条件を式にする。最後に楕円の頂点を示して図示内容を明確にする。

解答

(1) OP=(1,0,3),OP=1+3=2である。平面 T1,T2 は直線 OP と直交しているので,球 S との共通部分である円 C1,C2 の中心は直線 OP 上にある。

S の半径は 3 であり,断面円の半径は 1 である。球の中心 O から断面円の中心までの距離を d とすると,直角三角形より d2+12=32 だから d=22 である。直線 OP の単位方向ベクトルは 12(1,0,3) であるから,円の中心の候補は ±22(1,0,3)2=±(2,0,6) である。C1 の中心の z 座標は正,C2 の中心の z 座標は負なので,C1 の中心 (2,0,6),C2 の中心 (2,0,6)である。

(2)
2つの円 C1,C2 を底面とする円柱は,軸が直線 OP,半径が 1 の円柱である。平面 z=0 上の点を X=(x,y,0) とする。点 X から直線 OP までの距離が 1 であることが,切り口の条件である。

直線 OP の方向ベクトルを v=(1,0,3) とおくと,v2=4 である。点 X の位置ベクトルを同じく X=(x,y,0) と書けば,X のうち軸方向成分の長さの2乗は (Xv)2v2=x24 である。したがって,軸からの距離の2乗はX2(Xv)2v2=x2+y2x24=34x2+y2である。これが 1 に等しいので,切り口の曲線は 34x2+y2=1 である。

これは平面 z=0 上の楕円であり,x24/3+y2=1 と書ける。したがって x 軸方向の半径は 2/3y 軸方向の半径は 1 である。図示すると,中心は原点,頂点は (±23,0),(0,±1) で,x 軸方向に少し長い楕円である。

実際の切り口は次の楕円である。

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総評

難度5,計算量4。想定時間は18分程度。(1) は断面円の中心が球の中心から平面へ下ろした垂線の足,すなわち軸 OP 上にあることを使い,d2+12=32 から中心までの距離 22 を得る。(2) は円柱側面を「軸からの距離が1の点」と見て,平面 z=0 上で 34x2+y2=1 を導く。図示では中心,4頂点,長軸・短軸を実図に反映した。有限な円柱側面である点についても,楕円上の各点の軸への射影が2底面の間に入るため切り口全体が有効である。典型的な失点は OP=2 による射影の分母4を落とすことである。

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出典: 九州大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(理科系・公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。