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九州大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

zが複素数平面上の線分z=t+ti(1+32t1+32)の上を動くとき,z2wz+1=0をみたす複素数wを表す点が描く軌跡をCとする。ただし,iは虚数単位である。
以下の問いに答えよ。

(1) 軌跡Cを複素数平面上に図示せよ。

(2) t=1+32のときに複素数wを表す点をP1とし,
t=1+32のときに複素数wを表す点をP2とする。
このとき,軌跡C,線分OP1,線分OP2で囲まれる領域を
虚軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
ただし,Oは複素数平面の原点である。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

複素数平面図形と方程式積分 実部虚部比較、軌跡体積計算

方針

方程式を w=z+1/z と変形し,z=t(1+i) を代入して w=X+Yi の実部と虚部を t で表す。X+Y=2tXY=1/t から X2Y2=2 が出るので,端点 P1,P2 を計算して双曲線の右枝の一部として図示する。(2) は虚軸回転なので,Y を高さとして外半径を双曲線側 Y2+2,内半径を線分側 3Y とするワッシャー法で体積を求める。

解答

(1)
与えられた方程式 z2wz+1=0 について,問題の範囲では t>0 なので z=t+ti0 である。したがって両辺を z で割って w=z+1z を得る。ここで z=t(1+i) だから 1z=1t(1+i)=1i2t である。w=X+Yi とおくと X=t+12t,Y=t12t である。よって X+Y=2t,XY=1t となり,これらを掛けて X2Y2=2 を得る。

次に端点を求める。t=(1+3)/2 のとき 2t=1+3,1t=31 であるから X=(X+Y)+(XY)2=3,Y=(X+Y)(XY)2=1 である。したがって P1=(3,1) である。また,t=(1+3)/2 のとき 2t=31,1t=3+1 より P2=(3,1) である。

さらに t>0 なので X+Y=2t>0XY=1/t>0 であり,特に X>0 である。したがって軌跡 C は,双曲線 X2Y2=2 の右側の枝のうち,端点 P2=(3,1) から P1=(3,1) までの部分である。すなわち X=Y2+2,1Y1 と表される曲線である。図示では,右に開く双曲線の枝を Y=1 から Y=1 まで切り取った弧として描けばよい。

軌跡と2本の線分は次のようになる。網掛け部分が (2) で回転させる領域である。

\hfil
\hfil

(2)
求める領域は,1Y1 において,右側が双曲線 X=Y2+2 である。左側の境界は線分 OP1 と線分 OP2 である。0Y1 では線分 OP1 上にあり,その式は X=3Y である。1Y0 では線分 OP2 上にあり,その式は X=3Y である。したがってまとめて X=3Y と書ける。

この領域を虚軸,すなわち Y 軸のまわりに1回転する。高さ Y の断面は,外半径 R(Y)=Y2+2 内半径 r(Y)=3Y の円環である。したがって体積はV=π11{R(Y)2r(Y)2}dY=π11{(Y2+2)3Y2}dY=π11(22Y2)dY=2π11(1Y2)dY=2π[YY33]11=8π3.

総評

難度6,計算量5。想定時間は25分程度。w=z+1/z として実部・虚部を X,Y とおけば,X+Y=2tXY=1/t から X2Y2=2 が得られる。t>0 と両端の値により,右枝のうち 1Y1 の弧であることを図に反映する。(2) の内側境界は2線分を合わせて X=3Y,外側は X=Y2+2 であり,虚軸回転後の断面は円板ではなく円環である。典型的な失点は内半径を引かないこと,または P1,P2Y 座標の符号を逆にすることである。

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出典: 九州大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(理科系・公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。