方針
(1) は が2つのベクトルの平行条件を表すことを、成分の比例で両方向に示す。(2) は 、 とおき、内積条件から2元連立方程式を解く。(3) は、(2) で作った が係数を取り出す役割を持つことを使い、両辺との内積から を読む。
解答
(1)
まず と が平行であるとする。すると、ある実数 によって と表せる。したがって である。
逆に 、すなわち とする。 のときは であるから となり、 と は平行である。 のとき、 は零ベクトルでないので である。このとき より であり、 となる。したがってこの場合も2つのベクトルは平行である。
以上より、 と が平行であるための必要十分条件は である。
(2) とおく。条件は である。係数の行列式は なので、連立方程式は一意に解け、 である。よって である。
同様に とおくと、条件は であり、これを解いて を得る。したがって である。
(3) の両辺と の内積をとると、(2) の条件よりである。したがって である。同様に両辺と の内積をとると となる。よって求める表し方はである。
別解
解法2(90度回転したベクトルを使う方法)
方針
を90度回転した を用いる。 は と の内積なので平行条件が直ちに読める。(2) では に垂直な と に垂直な を で規格化して,係数を取り出す双対ベクトルを構成する。
解答
(1) とおくと なので, である。平面上で であることは,
が と平行であることと同値である。
よって平行であるための必要十分条件は である。
(2)
は に垂直であり,したがってとおけば, となる。
同様に は に垂直で, だからが残りの2条件を満たす。
(3) の両辺と の内積をとれば だけが残り,
の内積をとれば だけが残る。よってである。
総評
成分表示の平行条件から、係数を取り出す補助ベクトルまでつなげる基礎的だが抽象度のある問題。目安時間は18〜22分。(1) では の場合を落とさず、零ベクトルでない条件を使って処理することが大切である。(2) の は単に連立方程式の解ではなく、(3) で を内積で読み取るための道具だと意識すると、答案の流れが自然になる。 連立方程式による標準解法と,90度回転ベクトルを規格化して双対ベクトルを構成する解法をそろえた。(3) の内積が係数抽出器として働く意味が見える。