方針
領域は , で表される。最長線分は境界上の2点で決まり,上側の線分上の点を端点にする場合も端の点へ動かせるので,放物線上の2点を結ぶ距離の最大化に帰着できる。2点を と置き,, によって条件と距離を整理する。
解答
与えられた図形は で表される閉じた図形である。最長の線分は,この図形の境界上の2点を結ぶものとしてよい。もし端点が内部にあれば,同じ直線方向に動かして境界まで延ばせるからである。
さらに,上側の境界 上の点を一方の端点にする場合を考える。他方の点を固定すると, までの距離の2乗は についての2次関数であり,区間 での最大は端点 または で生じる。この2点は放物線上にもある。したがって,放物線上の2点の距離を最大にすれば十分である。
放物線上の2点を とおく。ただし である。距離の2乗はである。
ここで とおく。, がともに にある条件は であり,これは と同値である。また である。符号を変えても値は変わらないので, としてよい。このとき条件は である。
固定した に対して, は が大きいほど大きいので,最大では である。よって を最大化すればよい。微分するとである。したがって候補は である。
値を比べると またである。したがって最大値は である。
よって最長の線分の長さは である。
別解
解法2
方針
放物線上の2点の中点と半差を使う。中点の位置を固定すると,最長にするには一方の端点が に来ることが分かるため,1変数の最大化へ落とす。
解答
最長線分の両端は境界上に取れる。また上側の境界 に端点がある場合,もう一方を固定した距離の2乗は横座標の2次関数なので,その端点を または へ移すと距離は短くならない。したがって放物線上の2点だけを考えればよい。
2点をとおく。 は2点の横座標の中点, は半差である。両横座標が にある条件はである。距離の2乗はとなる。
を固定すると,最大では である。対称性から とおけばを最大化すればよい。微分と端点比較により最大はのときで,である。よって最長の線分の長さはである。このとき なので一方の端点は または にある。
総評
難易度は6,計算量は5程度である。想定時間は22分から30分程度。領域内の最長線分は境界上にあり,上辺上の端点も最終的に放物線の端点へ移せることを説明する。2点の横座標の和と差,または中点と半差を使うと,許される範囲が三角形状になり,固定した中点に対して半差を最大にすべきことが見える。微分後は2個の停留点と端点を比較する。結果は文系第1問の最大距離とも一致する。