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名古屋大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面上で,曲線y=x24x軸とで囲まれた図形(境界を含む)に含まれる最長の線分の長さを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

関数図形と方程式 微分による最大最小、計算整理、置換

方針

領域は 2x2x24y0 で表される。最長線分は境界上の2点で決まり,上側の線分上の点を端点にする場合も端の点へ動かせるので,放物線上の2点を結ぶ距離の最大化に帰着できる。2点を (x,x24),(u,u24) と置き,s=xut=x+u によって条件と距離を整理する。

解答

与えられた図形は 2x2,x24y0 で表される閉じた図形である。最長の線分は,この図形の境界上の2点を結ぶものとしてよい。もし端点が内部にあれば,同じ直線方向に動かして境界まで延ばせるからである。

さらに,上側の境界 y=0 上の点を一方の端点にする場合を考える。他方の点を固定すると,(x,0) までの距離の2乗は x についての2次関数であり,区間 [2,2] での最大は端点 x=2 または x=2 で生じる。この2点は放物線上にもある。したがって,放物線上の2点の距離を最大にすれば十分である。

放物線上の2点を P=(x,x24),Q=(u,u24) とおく。ただし 2x,u2 である。距離の2乗はPQ2=(xu)2+(x2u2)2=(xu)2{1+(x+u)2}である。

ここで s=xu,t=x+u とおく。x=(s+t)/2u=(ts)/2 がともに [2,2] にある条件は s+t4,ts4 であり,これは s+t4 と同値である。また PQ2=s2(1+t2) である。符号を変えても値は変わらないので,s0,t0 としてよい。このとき条件は s+t4 である。

固定した t に対して,s2(1+t2)s が大きいほど大きいので,最大では s=4t である。よって H(t)=(4t)2(1+t2)(0t4) を最大化すればよい。微分するとH(t)=2(4t)(1+t2)+2t(4t)2=2(4t)(2t24t+1)である。したがって候補は t=1±22,0,4 である。

値を比べると H(0)=16,H(4)=0, またH(122)=71422,H(1+22)=714+22である。したがって最大値は 714+22 である。

よって最長の線分の長さは 714+22=1271+82 である。

別解

解法2

方針

放物線上の2点の中点と半差を使う。中点の位置を固定すると,最長にするには一方の端点が x=±2 に来ることが分かるため,1変数の最大化へ落とす。

解答

最長線分の両端は境界上に取れる。また上側の境界 y=0 に端点がある場合,もう一方を固定した距離の2乗は横座標の2次関数なので,その端点を (2,0) または (2,0) へ移すと距離は短くならない。したがって放物線上の2点だけを考えればよい。

2点をP=(q+h,(q+h)24),Q=(qh,(qh)24)とおく。q は2点の横座標の中点,h0 は半差である。両横座標が [2,2] にある条件はq+h2である。距離の2乗はPQ2=(2h)2+{(q+h)2(qh)2}2=4h2(1+4q2)となる。

q を固定すると,最大では h=2q である。対称性から r=q とおけばG(r)=4(2r)2(1+4r2)(0r2)を最大化すればよい。微分と端点比較により最大はr=12+24のときで,maxG(r)=714+22である。よって最長の線分の長さは1271+82である。このとき h=2r なので一方の端点は x=2 または x=2 にある。

総評

難易度は6,計算量は5程度である。想定時間は22分から30分程度。領域内の最長線分は境界上にあり,上辺上の端点も最終的に放物線の端点へ移せることを説明する。2点の横座標の和と差,または中点と半差を使うと,許される範囲が三角形状になり,固定した中点に対して半差を最大にすべきことが見える。微分後は2個の停留点と端点を比較する。結果は文系第1問の最大距離とも一致する。

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出典: 名古屋大学 1985年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。