方針
3次式を f(x)=Ax3+Bx2+Cx+D とおく。余りが 2x+1 であることは、x=2 での値と導関数の値、すなわち f(2)=5, f′(2)=2 を意味する。極値2は f(1)=2, f′(1)=0 を意味するので、4本の一次方程式で係数を決める。
解答
求める3次式を f(x)=Ax3+Bx2+Cx+D とおく。
条件 (i) より、f(x) を (x−2)2 で割った余りは 2x+1 である。したがって f(2)=2⋅2+1=5 であり、さらに導関数についても余りの導関数と一致して f′(2)=2 である。
また条件 (ii) より、x=1 で極値 2 をとるので f(1)=2,f′(1)=0 である。 f′(x)=3Ax2+2Bx+C だから、4条件は 8A+4B+2C+D=5, 12A+4B+C=2, A+B+C+D=2, 3A+2B+C=0 である。
これを解く。第2式から第4式を引くと 9A+2B=2 である。また第1式から第3式を引くと 7A+3B+C=3 である。第4式 C=−3A−2B を用いると 4A+B=3 を得る。したがって A=−4,B=19 であり、C=−3A−2B=12−38=−26 である。最後に A+B+C+D=2 から D=13 である。
得られた整式では f′′(1)=6A+2B=−24+38=14>0 なので、x=1 は実際に極小点であり、その値は 2 である。よって求める整式は −4x3+19x2−26x+13 である。
2重因子の余りは、値と導関数の値を同時に固定する
別解
解法2
方針
余り条件を最初から
f(x)=(x−2)2(mx+n)+2x+1 と組み込む。
あとは f(1)=2, f′(1)=0 の2条件だけで m,n を決め、
2階微分で実際に極値になることを確認する。
解答
条件(i)を満たす3次式はf(x)=(x−2)2(mx+n)+2x+1(m=0)と表せる。x=1 での値からf(1)=m+n+3=2,m+n=−1.(1)またf′(x)=2(x−2)(mx+n)+m(x−2)2+2なのでf′(1)=−2(m+n)+m+2=0.(1)を用いると m=−4、n=3 である。したがってf(x)=(x−2)2(−4x+3)+2x+1=−4x3+19x2−26x+13.さらにf′′(1)=14>0だから、x=1 では実際に極小値2をとる。
総評
余り条件と極値条件を、値と導関数の条件へ翻訳する標準問題。目安時間は16分。(x−2)2 で割った余りが分かると、f(2) だけでなく f′(2) も分かる点が要点である。4条件がそろえば係数比較で一意に決まる。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。
冊子PDFで見る名大の関数の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。