Evolton

名古屋大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 関数・微分文系数学 第3問(a)

次の2つの条件を満たす3次の整式を求めよ.

(i) (x2)2で割った余りは2x+1である.

(ii) x=1で極値2をとる.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安16

関数微分 恒等式比較接線・法線文字消去

方針

3次式を f(x)=Ax3+Bx2+Cx+D とおく。余りが 2x+1 であることは、x=2 での値と導関数の値、すなわち f(2)=5, f(2)=2 を意味する。極値2は f(1)=2, f(1)=0 を意味するので、4本の一次方程式で係数を決める。

解答

求める3次式を f(x)=Ax3+Bx2+Cx+D とおく。

条件 (i) より、f(x)(x2)2 で割った余りは 2x+1 である。したがって f(2)=22+1=5 であり、さらに導関数についても余りの導関数と一致して f(2)=2 である。
また条件 (ii) より、x=1 で極値 2 をとるので f(1)=2,f(1)=0 である。 f(x)=3Ax2+2Bx+C だから、4条件は 8A+4B+2C+D=5, 12A+4B+C=2, A+B+C+D=2, 3A+2B+C=0 である。
これを解く。第2式から第4式を引くと 9A+2B=2 である。また第1式から第3式を引くと 7A+3B+C=3 である。第4式 C=3A2B を用いると 4A+B=3 を得る。したがって A=4,B=19 であり、C=3A2B=1238=26 である。最後に A+B+C+D=2 から D=13 である。

得られた整式では f(1)=6A+2B=24+38=14>0 なので、x=1 は実際に極小点であり、その値は 2 である。よって求める整式は 4x3+19x226x+13 である。

2重因子の余りは、値と導関数の値を同時に固定する

別解

解法2

方針

余り条件を最初から
f(x)=(x2)2(mx+n)+2x+1 と組み込む。
あとは f(1)=2, f(1)=0 の2条件だけで m,n を決め、
2階微分で実際に極値になることを確認する。

解答

条件(i)を満たす3次式はf(x)=(x2)2(mx+n)+2x+1(m0)と表せる。x=1 での値からf(1)=m+n+3=2,m+n=1.(1)またf(x)=2(x2)(mx+n)+m(x2)2+2なのでf(1)=2(m+n)+m+2=0.(1)を用いると m=4n=3 である。したがってf(x)=(x2)2(4x+3)+2x+1=4x3+19x226x+13.さらにf(1)=14>0だから、x=1 では実際に極小値2をとる。

総評

余り条件と極値条件を、値と導関数の条件へ翻訳する標準問題。目安時間は16分。(x2)2 で割った余りが分かると、f(2) だけでなく f(2) も分かる点が要点である。4条件がそろえば係数比較で一意に決まる。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

冊子PDFで見る名大の関数の問題で問題集を作る

出典: 名古屋大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。