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名古屋大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 関数・論証・証明理系数学 第3問(b)

曲線y=x3の上に相異なる9個の点Ak (1k9)がある.

(1) 3点A1A2A3が1直線上にあるための必要十分条件をA1A2A3x座標を用いて表せ.

(2) 5つの組{A1,A2,A3}{A4,A5,A6}
{A1,A4,A7}{A2,A5,A8}{A3,A6,A9}の3点は,
それぞれ1直線上にあるものとする.
このとき,3点A7A8A9も1直線上にあることを証明せよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安21

関数論証・証明 必要十分条件恒等式比較、小問利用

方針

曲線 y=x3 と直線 y=αx+β の交点の x 座標は、3次方程式 x3αxβ=0 の根である。この方程式には x2 の項がないので、3点が一直線上にある条件は3つの x 座標の和が0である。(2) はこの条件を5つの直線条件に適用し、式を足し合わせる。

解答

(1)
3点の x 座標を u,v,w とする。
これら3点が1直線上にあるとする。その直線を y=αx+β と書けば、交点の x 座標は x3=αx+β すなわち x3αxβ=0 の根である。この3次方程式には x2 の項がないから、3つの根の和は u+v+w=0 である。

逆に u+v+w=0 とする。このとき (xu)(xv)(xw) を展開すると x2 の項は現れない。したがって (xu)(xv)(xw)=x3+λx+μ と書ける。よって x=u,v,w では x3=λxμ が成り立つ。これは3点 (u,u3), (v,v3), (w,w3) が直線 y=λxμ 上にあることを意味する。
したがって、3点が1直線上にあるための必要十分条件は u+v+w=0 である。

(2) Akx 座標を xk とする。(1) より、仮定は x1+x2+x3=0,x4+x5+x6=0, x1+x4+x7=0,x2+x5+x8=0,x3+x6+x9=0 と表される。
後の3式を加えると (x1+x2+x3)+(x4+x5+x6)+(x7+x8+x9)=0 である。前の2式より x1+x2+x3=0,x4+x5+x6=0 だから x7+x8+x9=0 となる。したがって (1) より、3点 A7,A8,A9 も1直線上にある。

3点の共線条件は、2本の割線の傾きが等しいこと

別解

解法2

方針

3点 (u,u3),(v,v3),(w,w3) が共線であることを、
隣り合う2本の割線の傾きが等しい条件で調べる。
差の立方を因数分解すると u+v+w=0 が直接出る。

解答

(1)
3点の x 座標を相異なる u,v,w とする。共線条件はu3v3uv=v3w3vw.因数分解するとu2+uv+v2=v2+vw+w2,すなわち(uw)(u+v+w)=0.uw だから、必要十分条件はu+v+w=0である。

(2)
Akx 座標を xk とする。仮定した5本の直線からx1+x2+x3=0,x4+x5+x6=0,x1+x4+x7=0,x2+x5+x8=0,x3+x6+x9=0を得る。後の3式を加え、前の2式を使うとx7+x8+x9=0.(1)より A7,A8,A9 も一直線上にある。

総評

三次曲線上の3点の共線条件を、3次方程式の根の和へ変換する証明問題。目安時間は21分。(1) を必要十分条件として丁寧に示すことが重要である。(2) は条件を x 座標の和の式に直せば、あとは5本の式を足し引きするだけで終わる。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 名古屋大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。