方針
放物線も折れ線 y=1−∣x∣ も y 軸対称なので、x>0 側の直線 y=1−x との接触だけを考えればよい。接点を x=t と置き、値の一致と傾きの一致から t と b を求める。面積は左右対称性で2倍し、接点までの差を積分する。
解答
(1)
放物線と折れ線はともに y 軸対称なので、x>0 で
y=1−x と接する条件を調べる。接点の x 座標を t とするとb−at2=1−t,−2at=−1.よってt=2a1,b=1−4a1.a>0 なら b<1 も満たすので、求める条件はb=1−4a1(a>0)である。
(2)
接点は x=±2a1 である。0≦x≦2a1では折れ線が上側にあるから、面積 S はS=2∫01/(2a){(1−x)−(b−ax2)}dx=2∫01/(2a)(4a1−x+ax2)dx=2[4ax−2x2+3ax3]01/(2a)=12a21.接点は左右対称で、差は接点で2重に0になる
別解
解法2
方針
x≧0 で交点方程式を作り、接する条件を判別式0で求める。
条件を代入すると2曲線の縦の差が
a(x−2a1)2 と完全平方になるので、
面積も短く計算できる。
解答
(1)
x≧0 では折れ線は y=1−x である。放物線との交点はax2−x+1−b=0の解である。接するための必要十分条件は、この2次方程式が
重解をもつことである。したがって1−4a(1−b)=0,すなわちb=1−4a1(a>0).(2)
このとき2曲線の縦の差は(1−x)−(b−ax2)=a(x−2a1)2.接点の x 座標は 2a1 だから、対称性よりS=2∫01/(2a)a(x−2a1)2dx=12a21.
総評
絶対値を含む折れ線と放物線の接触・面積問題。目安時間は19分。対称性により右半分だけを扱うと、接線条件も面積計算も短くなる。接する条件では値の一致だけでなく傾きの一致、または2次方程式の重解条件まで確認することが必要である。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。
冊子PDFで見る名大の関数の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。