方針
を に帰着し、、 から を導く。
解答
(1)
与えられた行列はである。問題で定めたを計算するとである。これは の逆行列の公式で現れる行列である。
実際, であり, ならとなる。したがって となるように を選べばよい。
すなわち とすればよい。ここで とおくと である。和が一定の2数の積は,2数が等しいとき最大になるので である。よって であり,任意の実数 に対して実数 を選ぶことができる。
(2)
(1) のように を選ぶと である。したがって であり,成分を足すとである。ここで とおくと である。また が成り立つ。よって である。
次に を示す。 の両辺に右から を掛けると である。したがって である。これを順に用いるとである。したがってが示された。
別解
解法2
方針
(1) では を の平方完成で表し,常に正であることを直接示す。(2) では を作り,5乗まで逐次計算せず,等比和型の因数分解 を使う。
解答
(1) である。これは の余因子を並べた行列なので, なら となる。
必要な条件を について解くとである。右辺を平方完成するととなる。したがって任意の実数 に対して,この正の数の平方根またはその負を に選べばよい。
(2) とおくと,成分計算からである。したがってとなる。
また に を掛けてを得る。この関係からである。よってとなる。ゆえにであり, が示された。
総評
難易度は7,計算量は6程度である。想定時間は26分から36分程度。問題が明示的に行列を扱うため行列計算を用いる。(1) は が逆行列の分子に当たることを見抜き, の右辺がすべての実数 で正になることまで示す。(2) は , を核にする。逐次計算と等比和型因数分解の2通りを示したが,いずれも の符号が要点である。