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名古屋大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

xyz空間で,xy平面上の原点を中心とし半径が1の円をCとする.
2点A(0,0,1)B(1,0,1)を結ぶ線分AB上に点Pをとり,
Pを頂点とし円Cを底面とする円錐を考え,
PAからBまで動かすとき,
このような円錐全体でつくられる立体をDとする.

(1) 平面z=h (0<h<1)でこの立体Dを切った切り口の面積を求めよ.

(2) 立体Dの体積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式積分 座標設定面積計算体積計算

方針

頂点を P=(s,0,1) とおく。高さ h の断面は相似により
半径 1h、中心 (hs,0) の円板になる。中心が長さ h
の線分上を動くため、全体の断面は長方形と二つの半円からなる。
その面積を h で積分する。

解答

(1) P=(s,0,1)(0s1)とおく。底面の円板上の点を (ξ,η,0) とすると
ξ2+η21 である。頂点と底面上の点を結ぶ線分の
高さ h の点は((1h)ξ+hs, (1h)η, h)と表される。

したがって、固定した s に対する断面は中心 (hs,0)
半径 1h の円板である。s0 から 1 まで
動くと中心は長さ h の線分上を動く。よって全体の断面は、
長さ h、幅 2(1h) の長方形に、半径 1h
半円を左右へ一つずつ付けた形である。

ゆえに切り口の面積はS(h)=2h(1h)+π(1h)2.(2)Vol(D)=01S(h)dh=01{2h(1h)+π(1h)2}dh=13+π3=π+13.

別解

解法2:各高さで横幅を直接積分する

方針

高さ h を固定し、r=1h とおく。縦座標 y ごとに、
動く円板の和集合が占める x の区間を直接求める。その横幅を
y について積分し、円の面積を使って断面積を得る。

解答

(1)

高さ h を固定しr=1hとおく。中心 (t,0)0th を動く
半径 r の円板の和集合を考える。

ryr を固定すると、一番左の点は中心 0
円板上、一番右の点は中心 h の円板上にある。したがって
x の範囲はr2y2xh+r2y2.よって断面積はS(h)=rr{h+2r2y2}dy=2hr+πr2=2h(1h)+π(1h)2.ここでrr2r2y2dy=πr2は半径 r の円の面積である。

(2)

したがってVol(D)=01{2h(1h)+π(1h)2}dh=π+13.

総評

空間図形を高さごとの平面断面へ直す問題である。目安時間は20分。
高さ h では半径が 1h、中心の移動距離が h になる。
円周ではなく円錐の内部全体を扱うため、断面は動く円板の和集合である。
2解法はスタジアム形の分解と横幅の積分で面積を相互照合した。
行列や大学範囲の体積公式は用いていない。

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出典: 名古屋大学 1990年度 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。