Evolton

名古屋大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

2つの放物線y=x2y=ax2+bx+cとは2点で交わり,
交点におけるこれら2つの放物線の接線は互いに直交するという.
abcが変化するとき,
このような放物線y=ax2+bx+cの頂点の全体はどのような集合をつくるか調べ,
その集合を図示せよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

関数微分図形と方程式 接線・法線文字消去、場合分け、軌跡

方針

第2の放物線を頂点形式 y=a(xX)2+Y で表す。交点条件と
接線の直交条件は、交点の x 座標を共通の2根にもつ2次方程式に
なる。X0X=0 を分けて係数を比較し、最後に逆向きも
確認して軌跡を確定する。

解答

第2の放物線の頂点を (X,Y) とおき、y=a(xX)2+Yと表す。これは放物線であるから a0 である。

2曲線の交点の x 座標は(1a)x2+2aXx(aX2+Y)=0(1)の相異なる2根である。交点における接線の傾きはそれぞれ
2x2a(xX) なので、直交条件は2x2a(xX)=1,すなわち4ax24aXx+1=0(2)である。(1),(2) は同じ相異なる2根をもつ。

まず X0 とする。(1) は (2) の 1/2 倍であるから1a=2a,(aX2+Y)=12.よってa=1,Y=X2+12.(3)次に X=0 とする。(2) が相異なる実数解をもつため a<0 で、
その根では x2=1/(4a) である。(1) へ代入するとY=a14a=1414a>14.(4)逆に、X0 かつ (3) を満たす点では a=1 とすれば
(1),(2) は比例し、判別式も正になる。また X=0
Y>1/4 ではa=114Y<0とすれば (1),(2) が同じ相異なる2根をもつ。

したがって求める集合は{(X,Y)Y=X2+12}{(0,Y)Y>14}.(0,1/2) は両方に含まれる。

別解

解法2:交点を2根として解と係数の関係を使う

方針

交点の x 座標を u,v とおく。交点条件と直交条件から得る
二つの2次方程式に解と係数の関係を使い、b0b=0
分ける。最後に係数から頂点座標を計算する。

解答

交点の x 座標を相異なる実数 u,v とする。交点条件は(a1)x2+bx+c=0,(1)接線の直交条件は2x(2ax+b)=1,すなわち4ax2+2bx+1=0(2)である。両式は u,v を共通の2根にもつ。

b0 のとき、解と係数の関係からu+v=ba1=b2a.よって a1=2a、すなわち a=1 である。またuv=ca1=14aより c=1/2 を得る。頂点はX=b2a=b2,Y=cb24a=12+b24であるから X0 かつY=X2+12.b=0 のとき、(2) が相異なる実数解をもつため a<0 である。
共通の根の積を比べるとca1=14a,したがってc=a14a>14.この場合の頂点は (0,c) である。逆に任意の c>1/4 に対し
a=1/(14c)<0 とおけば条件を満たす。

以上より、頂点全体はY=X2+12という放物線と、Y 軸上の半直線X=0,Y>14の和集合である。

総評

交点条件と接線の直交条件を、同じ相異なる2根をもつ2次方程式として
結び付ける問題である。目安時間は25分。X=0、または同値な
b=0 の場合を分離しないと、Y 軸上の半直線を落とす。
必要条件を出すだけでなく、得られた各点から実際に係数を戻せることまで
確認して軌跡を完成させた。2解法は係数比較と解と係数の関係で相互照合した。
行列は使用していない。

冊子PDFで見る名大の関数の問題で問題集を作る

出典: 名古屋大学 1990年度 前期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。