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名古屋大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

底辺BCの長さが2,高さがaaは定数)の二等辺三角形ABCがある.
頂点Bxy平面の半直線y=x (x0)上に,
Cを半直線y=x (x0)上に置き,
頂点Aは直線BCに関して原点Oの反対側にくるようにする.
三角形ABCを可能な限り動かすとき,
Aが描く図形を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

図形と方程式ベクトル 座標設定軌跡ベクトル成分計算

方針

B=(u,u)C=(v,v) とおき、BC=2 を使う。
頂点 A は底辺の中点から、原点と反対側を向く単位法線方向へ
高さ a だけ進んだ点である。和 S=u+v と差 T=uv
で消去し、端点の包含まで決める。

解答

高さであるから a>0 である。B=(u,u),C=(v,v)とおく。半直線上にあるので u,v0 だが、u=0 または
v=0 では原点が直線 BC 上にあり、「反対側」が定まらない。
よってu>0,v>0.BC=2 より(uv)2+(u+v)2=4,したがってu2+v2=2.(1)底辺の中点はM=(u+v2,uv2)である。原点と反対側を向く BC の単位法線ベクトルは12(u+v, vu)なので、A=(X,Y)X=1+a2(u+v),Y=1a2(uv).(2)S=u+vT=uv とおくと、(1) はS2+T2=4となる。また u,v>0 より2<S2.(3)a1 のとき、(2) から S,T を消去するとX2(1+a)2+Y2(1a)2=1.(3) より実際に描く部分は1+a2<X1+a.(4)左端の2点は B または C が原点に来る極限なので含まれず、
右端 (1+a,0)u=v=1 に対応して含まれる。

a=1 のときはY=0,2<X2.

別解

解法2:三角関数で底辺の配置を媒介表示する

方針

u2+v2=2u,v>0 を利用して
u=2cosϕv=2sinϕ とおく。
中点と法線から Aϕ で媒介表示し、和差の恒等式で
楕円を得る。媒介変数の開区間から端点条件も読み取る。

解答

B=(u,u),C=(v,v)とおくと、BC=2 から u2+v2=2 である。また原点が
直線 BC 上にないため u,v>0 である。したがってu=2cosϕ,v=2sinϕ,0<ϕ<π2と表せる。

底辺の中点から原点と反対側へ高さ a だけ進むとX=1+a2(cosϕ+sinϕ),Y=1a2(cosϕsinϕ).(1)a1 のとき、(1) をそれぞれ 1+a1a で割り、
二乗して加えるとX2(1+a)2+Y2(1a)2=1.さらに1<cosϕ+sinϕ2で、等号 2ϕ=π/4 のときに成り立つ。
よって1+a2<X1+a.a=1 なら (1) からY=0,X=2(cosϕ+sinϕ),したがって2<X2.これが求める図形である。

総評

底辺の両端を半直線上の座標で表し、中点と法線方向から頂点を出す軌跡問題
である。目安時間は22分。楕円の式だけでなく、原点が底辺上に来る配置を
除外して開端点を示す必要がある。a=1 では楕円が線分へ退化するため
別に扱った。2解法は和差変数と三角関数による媒介表示で相互照合した。
行列は使用していない。

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出典: 名古屋大学 1990年度 前期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。