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名古屋大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

aを正の定数とする.
xy平面において,放物線y=x2+px+qは点(1,a)を通り,
y軸と正または0で交わるとする.
この放物線とx軸の正の部分との交点を(t,0)とし,
不等式x00yx2+px+qを満たす部分の面積をSとする.

(1) tの動く範囲をaを用いて表せ.

(2) Satを用いて表せ.

(3) Sを最小にする放物線y=x2+px+qaを用いて表せ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安30

関数積分微分 パラメータ処理、面積計算微分による最大最小

方針

(1,a)、正の x 切片 (t,0)y 切片 q0 の3条件から p,qa,t で表す。q0 により 1<ta+1 が出る。面積を表示積分で求めて S(t) を微分し、t=2 が許されるかどうかを a=1 を境に分ける。

解答

(1)

(1,a) を通ることから1+p+q=a.(1)また (t,0) を通るのでt2+pt+q=0.(2)t=1 なら (2) と (1) が矛盾するから t1。(1)、(2)を解くとp=t2a1t1,q=t(a+1t)t1.(3)0<t<1 では (3) の q が負になる。よって t>1。このとき q0ta+1 と同値なので1<ta+1.(2)

区間 0xt では放物線が x 軸以上にある。したがってS=0t(x2+px+q)dx=t33+pt22+qt.(3)を代入して整理するとS=t2(t24t+3+3a)6(t1).(3)dSdt=t(t2){(t1)2+a}2(t1)2.t>1a>0 なので、導関数の符号は t2 の符号と一致する。

0<a<1 のとき、範囲 1<ta+1t<2 に含まれる。よって最小は t=a+1 で取り、(3)からp=a+1,q=0.a1 のときは t=2 が範囲に入り、そこで最小となる。このときp=3a,q=2a2.したがって求める放物線は{y=x2+(a+1)x(0<a<1),y=x2+(3a)x+2a2(a1).a=1 では両方とも y=x2+2x になる。

別解

解法2:2つの切片で因数分解する

方針

もう1つの x 切片を s と置く。y 切片が非負なので s0 であり、放物線は y=(tx)(x+s) と書ける。点 (1,a) の条件から t=1+a/(1+s) とし、面積を s の関数として微分する。

解答

放物線の正の x 切片を t、もう1つの切片を s とする。最高次係数が 1 なのでy=(tx)(x+s)と書ける。y 切片は st0、かつ t>0 だからs0.(1)

(1,a) を通る条件はa=(t1)(1+s).したがってt=1+a1+s.s0 を動かすと1<ta+1.(2)S=0t(tx)(x+s)dx=t36+st22.s=a/(t1)1 を代入すればS=t2(t24t+3+3a)6(t1)を得る。

(3)

今度は t=1+a/(1+s) を上の面積式へ代入する。S(s)=(a+s+1)2(a+3s2+4s+1)6(s+1)3.微分して因数分解するとdSds=(s+1a)(a+s+1){a+(s+1)2}2(s+1)4.後ろの因子はすべて正なので、符号は s+1a で決まる。

0<a<1 では s0 で常に増加し、最小は s=0。よって t=a+1y=x2+(a+1)x.a1 では最小は s=a1。このとき t=2 だからy=(2x)(x+a1)=x2+(3a)x+2a2.したがって解法1と同じ場合分けを得る。

総評

難度は10段階で6、計算量は10段階で6程度。試験場では25〜30分が目安である。最初の採点点は q0 から 1<ta+1 を出すこと、次は面積を積分して1変数にすることである。微分後は t=2 が定義域に入るかを確認し、a=1 で場合分けする。別解のように2つの切片で因数分解すると、y 切片条件と点 (1,a) の条件が幾何的に見えやすい。

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出典: 名古屋大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。