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名古屋大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

関数f(x)xの3次式で,x=0で極大値3をとり,x=1で極小値1をとるものとする.

(1) f(x)を求め,そのグラフの概形をかけ.

(2) f(x)=0の負の解をα,正の解をβγ (β<γ)とするとき,
α<βであることを証明せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

関数微分 増減表グラフの概形、解と係数の関係

方針

極値をとる x 座標が0と1なので、導関数を kx(x1) とおいて3次式を決定する。グラフの増減から3実根の位置を確認し、第(2)問では根を α,β,γ とおいたときの2根ずつの積の和が0であることを使う。

解答

(1) f(x) は3次式で、x=0,1 で極値をとるからf(x)=kx(x1)と書ける。x=0 が極大、x=1 が極小となるには k>0 である。積分するとf(x)=k(x33x22)+C.f(0)=3 より C=3、また f(1)=1 よりk6+3=1だから k=24 である。したがってf(x)=8x312x2+3.f(x)=24x(x1)の符号から、f(,0)で増加,(0,1)で減少,(1,)で増加する。さらにlimxf(x)=,f(0)=3,f(1)=1,limxf(x)=なので、零点は (,0),(0,1),(1,) に1つずつある。

(2) 方程式 f(x)=0x332x2+38=0と書く。その3解は α,β,γ である。x の係数が0だから、解と係数の関係より(α)β+(α)γ+βγ=0.よってα=βγβ+γ=βγβ+γ.β,γ>0 なので0<γβ+γ<1.したがってα<βである。

別解

解法2:負の側で関数値を比較する

方針

第(1)問で3次式と増減を求めるところまでは同じである。第(2)問では正の小さい根 β と同じ絶対値をもつ点 β の関数値を計算し、負の区間での単調増加から負の根 α との位置関係を読む。

解答

(1) 極値の条件からf(x)=kx(x1)とおく。これを積分し、f(0)=3, f(1)=1 を用いるとk=24,f(x)=8x312x2+3を得る。導関数の符号はx(,0)0(0,1)1(1,)f(x)+00+であるから、グラフは (0,3) で極大、(1,1) で極小をとり、x 軸と負の側、0<x<1x>1 で各1回交わる。

(2) f(β)=0 だから8β312β2+3=0.したがってf(β)=8β312β2+3=(8β312β2+3)16β3=16β3<0.一方、x<0 では f(x)>0 なので f は狭義に増加し、その区間の零点は α だけである。f(β)<0=f(α)よりβ<α.両辺の符号を変えるとα<βとなる。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。極値条件から導関数の零点を決め、関数自体を復元する標準問題である。第(1)問の概形では極値だけでなく、3つの零点がどの区間にあるかまで図示したい。第(2)問は根を実際に解く必要はなく、解と係数の関係、または f(β) の符号で大小を比較できる。目安時間は18分。

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出典: 名古屋大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。