Evolton

名古屋大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

次の3直線(i),(ii),(iii)のすべてに直交する直線が存在するようにabを定めよ.

(i) x1=y2=(z3)

(ii) x+13=y+23=z+3

(iii) x2a=y4=zb

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用、計算整理

方針

第1・第2直線上の点をパラメータで置き、2点を結ぶベクトルが双方の方向に垂直となる条件から共通垂線を求める。第3直線には方向の直交条件と交点条件を別々に課す。

解答

直線(i),(ii)をP(s)=(1,2,3)+s(1,1,1),Q(t)=(1,2,3)+t(3,3,1)とおく。P(s)Q(t)が両直線の方向に垂直となる条件は{P(s)Q(t)}(1,1,1)=0,{P(s)Q(t)}(3,3,1)=0.整理すると3s+t=0,s+19t=0だからs=t=0である。したがって共通垂線はL: (x,y,z)=λ(1,2,3)である。

(iii)をR(u)=(2,4,b)+u(a,1,1)と表す。まず方向の直交条件から(a,1,1)(1,2,3)=a+5=0なのでa=5である。

次にR(u)Lの交点条件を調べる。λ(1,2,3)=(2,4,b)+u(5,1,1).第1・第2成分よりλ=25u,2λ=4+u.これを解くとu=0, λ=2である。第3成分からb=3λ=6.よってa=5,b=6である。

別解

解法2

方針

外積で共通垂線の方向を求め、既知の2点がその直線上にあることから共通垂線を直接特定する。第3直線との直交・交差を連立してa,bを同時に決める。

解答

(i),(ii)の方向ベクトルをu=(1,1,1),v=(3,3,1)とする。その外積はu×v=2(1,2,3).また(i)上の(1,2,3)と(ii)上の(1,2,3)は、原点を通り方向w=(1,2,3)の直線上にある。ゆえに共通垂線はL:x=λwである。

(iii)の方向(a,1,1)wと直交する条件からa+2+3=0,よってa=5である。さらに交点をもつには、あるλ,uについてλ(1,2,3)(2,4,b)=u(5,1,1)でなければならない。第1・第2成分を消去すると2(λ2)=2λ4=10u,2λ4=u.したがって11u=0、すなわちu=0,λ=2である。残る第3成分からb=6を得る。

したがって結論はa=5,b=6である。

総評

難度は6、計算量は5。方向の直交条件がa、実際の交点条件がbを決める。パラメータ法と外積法を独立に照合し、求めた直線が3本すべてと交わることまで確認した。図は空間配置の投影図であり、直角性は内積と外積の式で厳密に保証している。

冊子PDFで見る名大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 名古屋大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。