方針
各辺の長さを, , とおき、各点の位置ベクトルを「その辺を進んだ割合」で表す。重心が一定であることは、3点の速度ベクトルの和が0であることと同値である。三角形の2辺方向のベクトルは一次独立なので、係数比較によりを得る。これは3点が次の頂点に到達する時刻が等しいことと同値である。
解答
, , とし、頂点の位置ベクトルをそれぞれとする。3点が次の頂点に到達するまでの間はである。
重心の位置ベクトルをとするとである。したがって、重心がによらず一定であることは、の係数が0であること、すなわちと同値である。
ここで であるから、上の式はとなる。とは平行でないので一次独立である。よって すなわち である。
一方、3点が次の頂点に到達する時刻はそれぞれ である。これらが等しいことは と同値である。したがって、3点が同時に次の頂点に到達するための必要十分条件は、の重心の位置がによらず一定であることである。
別解
解法2
方針
各点が次の頂点に着くまでの所要時間を と置く。時刻 の位置を、頂点の係数の和が1になる内分表示で書くと、重心の各頂点係数が得られる。三角形の頂点による表示の一意性から、重心一定と3つの所要時間一致を直接結ぶ。
解答
3点が次の頂点へ着くまでの時間をとする。時刻 の各点はと表せる。
したがって重心 は3頂点 は一直線上にないので、係数の和が一定であるこの表示では、 が一定となるためには の各係数が消えることが必要十分である。よってすなわちこれは3点が同時に次の頂点へ到達することそのものである。逆も同じ計算から直ちに従う。
総評
重心一定と3点の到着時刻一致が同値であることを示すベクトル問題。想定時間は16分。一般の三角形なので、速度そのものではなく各辺を進む割合 を比較する。速度ベクトルによる解法と所要時間による内分表示の双方で、必要十分の両向きを確認した。