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名古屋大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

xy平面上で点Pが直線x+y+1=0上を動くとき,
Pから放物線y=x2に引いた2直線とこの放物線とで囲まれる面積SPx座標を用いて表せ.
またSが最小になるようなPx座標を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分微分図形と方程式 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

放物線y=x2の2つの接点をu,vとおく。接線の式y=2uxu2y=2vxv2から,2接線の交点Pu+vuvで表す。Pが直線x+y+1=0上にある条件からu+vuvPx座標pで表す。
面積は,放物線と各接線の差がそれぞれ平方になることを使って積分する。最後に(vu)2pで表し,p2+p+1の最小化に帰着させる。

解答

Px座標をpとする。Pは直線x+y+1=0上にあるので,P=(p,p1) である。

放物線y=x2x=uにおける接線は y=2uxu2 であり,x=vにおける接線は y=2vxv2 である。2つの接線の交点では 2uxu2=2vxv2 であるから,uvとして x=u+v2 である。このときy=uvとなるので,交点は (u+v2,uv) である。

したがって u+v=2p,uv=p1 である。

次に面積を求める。u<vとしてよい。2接線の交点のx座標は(u+v)/2である。ux(u+v)/2では上側が放物線 y=x2,下側が接線 y=2uxu2 であり,その差は x2(2uxu2)=(xu)2 であるから,面積部分は(xu)2を積分すればよい。同様に右側では(xv)2を積分する。よってS=u(u+v)/2(xu)2dx+(u+v)/2v(xv)2dxである。ここでu(u+v)/2(xu)2dx=(vu)324,(u+v)/2v(xv)2dx=(vu)324なので S=(vu)312 である。

また (vu)2=(u+v)24uv=(2p)24(p1)=4(p2+p+1) である。vu>0より vu=2p2+p+1 となるから S=23(p2+p+1)3/2 である。 p2+p+1=(p+1/2)2+3/4なので,Sが最小になるのはp2+p+1が最小になるときである。したがって p=12 である。

別解

解法2

方針

2接点の中点と積を交点座標から求め、平行移動・拡大で面積が接点間距離の3乗に比例することを利用する。

解答

P=(p,p1) とする。放物線上の接点の x 座標を
u<v とおくと、接線はy=2uxu2,y=2vxv2.その交点は(u+v2,uv)だからu+v=2p,uv=p1.ここで接点を u=0, v=d へ平行移動して考える。放物線と接線の差は
左半分で x2、右半分で (xd)2 となるのでS=0d/2x2dx+d/2d(xd)2dx=d312.平行移動は面積を変えないから、一般にも d=vu を代入すればよい。d2=(u+v)24uv=4(p2+p+1)よりS=23(p2+p+1)3/2.またp2+p+1=(p+12)2+34だから、最小となる Px 座標はp=12である。

総評

難度は6、計算量は5。放物線が接線より上にある上下関係を訂正し、接点差の3乗となる面積を2経路で照合した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 名古屋大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。