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名古屋大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 図形と方程式・論証・証明理系数学 第4問(b)

長方形内に置かれた三角形の面積は,
もとの長方形の面積の12を越えないことを示せ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安15

図形と方程式論証・証明 座標設定、範囲評価、図形的解釈

方針

長方形を座標平面の0xa0ybに置く。三角形の2頂点を固定すると,面積は残り1頂点から固定された直線までの距離に比例する。長方形の中で直線からの距離が最大になる点は境界上,さらに頂点まで動かせる。
この操作を3頂点について繰り返すと,最大面積は長方形の4頂点から3つを選ぶ場合に達する。その面積はいずれも長方形の半分なので,任意の三角形の面積は半分を超えない。別解として,座標式から各頂点について一次式であることを使ってもよい。

解答

長方形を座標平面上の 0xa,0yb に置く。

三角形の2頂点を固定する。残りの1頂点をPとすると,三角形の面積は 12×固定した2頂点間の距離×点 P からその直線までの距離 である。したがって,固定した2頂点に対して面積を最大にするには,Pを長方形の中でその直線から最も遠いところへ動かせばよい。

直線からの距離は,長方形内で連続的に変化し,最大は境界で達成される。境界の各辺上では,直線からの距離は端点で最大になる。したがって,残り1頂点は長方形の頂点に動かしても面積は小さくならない。

この操作を3つの頂点について順に行えば,面積が最大となる三角形は,長方形の4頂点のうち3点を選んだ三角形としてよい。

長方形の4頂点から3点を選んでできる三角形は,長方形を対角線で半分にした三角形と合同または同面積である。したがってその面積は ab2 である。

もとの長方形の面積はabなので,任意の三角形の面積は 12 倍を超えない。

別解

解法2

方針

長方形を座標化し、三角形の符号付き面積が各頂点について一次式であることを使う。各頂点を長方形の頂点へ移しても最大値を下げない。

解答

長方形を0xa,0ybとし、三角形の頂点を Pi=(xi,yi) (i=1,2,3) とする。符号付き面積の
2倍はΔ=x1(y2y3)+x2(y3y1)+x3(y1y2).他の2頂点を固定すると、Δ は残る1頂点 (xi,yi) の一次式である。
一次式の最大値と最小値は長方形の頂点で取るので、Δ も長方形の
いずれかの頂点で最大になる。これを3頂点へ順に適用すれば、最大面積を与える
候補は長方形の4頂点から3点を選んだ三角形だけでよい。

そのどれも長方形を対角線で二分した三角形で、面積はab2.したがって、長方形内の任意の三角形の面積は長方形の面積 ab
1/2 を越えない。長方形の3頂点を選べば等号が成立する。

総評

難度は5、計算量は3。三角形の頂点が長方形の内部・辺上にある場合を含め、等号成立例まで確認した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 名古屋大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。