方針
格子点同士を結ぶ線分の長さ が整数であるとき, と の偶奇は同じである。一方,座標差を とすれば である。三角形の3辺についてこの合同式を足すと,座標差が一周して消えるので,3辺の長さの和も2乗の和も偶数になる。
解答
2つの格子点 の距離を とする。座標差を とおけば である。整数 については が成り立つので である。また,問題の仮定より は整数であるから である。したがって である。
三角形の頂点を とする。辺 の長さをそれぞれ とすれば,上の合同式から である。3式を足すと,右辺の座標差はすべて打ち消し合うので である。したがって である。
さらに,整数については であるから である。よって である。
の偶奇による格子点の色分け
別解
解法2
方針
格子点を の偶奇で2色に塗る。整数距離の辺が奇数となる条件を
「両端の色が異なる」と読み替え、閉じた三角形で色が変わる回数を数える。
解答
格子点 を の偶奇で2色に分ける。2点の座標差を 、整数である距離を とするとまた なので、 が奇数であることと
2端点の の偶奇が異なることは同値である。
三角形 を一周すると出発点の色へ戻る。したがって色が変わる辺の本数、
すなわち奇数長の辺の本数は偶数である。よってさらに整数 について だからしたがって2つの和はいずれも偶数である。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安時間は15分から18分。格子点問題では,長さそのものよりも長さの2乗を偶奇で見るのが有効である。 を使うと,辺の長さの偶奇が座標差の和の偶奇に変わる。3辺を足したときに座標差が一周して消えることを明確に書ければ, の偶数性が出る。2乗和は,整数 について と の偶奇が同じであることを最後に添えればよい。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。