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名古屋大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 整数・指数・対数理系数学 第4問(a)

関係式xa=yb=zc=xyzを満たす
1とは異なる3つの正の実数の組(x,y,z)が,
少なくとも1組存在するような,
正の整数の組(a,b,c)をすべて求めよ.
ただし,abcとする.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安16

整数指数・対数 必要十分条件、場合分け、約数・倍数

方針

正の実数の指数関係なので、対数を取って線形条件に直す。X=logx, Y=logy, Z=logz, 共通の対数値を S とすると、aX=bY=cZ=X+Y+Z=S である。x,y,z1 だから S0 で、必要十分条件は 1/a+1/b+1/c=1 になる。あとは abc を使って整数解を列挙する。

解答

X=logx, Y=logy, Z=logz とおく。また、共通の値 xa=yb=zc=xyz の対数を S とおく。すると aX=bY=cZ=S であり、さらに X+Y+Z=log(xyz)=S である。

もし S=0 なら、aX=bY=cZ=0 である。a,b,c は正の整数だから X=Y=Z=0 となり、x=y=z=1 となる。これは条件に反する。したがって S0 である。 aX=bY=cZ=S より X=Sa,Y=Sb,Z=Sc である。これを X+Y+Z=S に代入すると、S0 だから 1a+1b+1c=1 を得る。

逆に、正の整数 (a,b,c)1a+1b+1c=1 を満たすとする。任意の S0 を取り、x=eS/a,y=eS/b,z=eS/c とおけば、x,y,z は正で、しかも1ではない。また xa=yb=zc=eS であり、xyz=eS(1/a+1/b+1/c)=eS だから、条件を満たす。よって求める問題は 1a+1b+1c=1,abc の正の整数解を求めることに帰着する。 a=1 なら左辺は1より大きくなるので不可能である。また a4 なら 1a+1b+1c3a34<1 となり不可能である。したがって a=2またはa=3 である。 a=2 のとき、1b+1c=12 である。両辺に 2bc を掛けると 2b+2c=bc すなわち (b2)(c2)=4 である。bc より (b2,c2)=(1,4),(2,2) であり、(b,c)=(3,6),(4,4) を得る。 a=3 のとき、1b+1c=23 である。b3 であるから、b=3 なら c=3 となる。b4 なら cb4 なので 1b+1c14+14=12<23 となり不可能である。よって a=3 では (b,c)=(3,3) のみである。

以上より (a,b,c)=(2,3,6),(2,4,4),(3,3,3) である。

別解

解法2

方針

最小の指数 a を評価して候補を 2,3 に絞り、各場合を因数分解で列挙する。最後に、得た指数組から実数解を実際に構成して十分性も確認する。

解答

正の実数なので X=logx, Y=logy, Z=logz とおける。共通値の対数を S とするとaX=bY=cZ=X+Y+Z=S.組が (1,1,1) と異なるため S0 であり1a+1b+1c=1.abc より 13/a だから a3、また a=1 は不可能である。

a=2 なら1b+1c=12,(b2)(c2)=4.bc から (b,c)=(3,6),(4,4) である。

a=3 なら b,c3 で、和が1になるには b=c=3 しかない。

逆に各組について、任意の S0 に対しx=eS/a,y=eS/b,z=eS/cとおけば条件を満たす。したがって(a,b,c)=(2,3,6),(2,4,4),(3,3,3).

総評

難度は6、計算量は5。目安時間は16分。対数化により存在条件を単位分数の方程式へ変換する。S=0 の場合が除外条件に反すること、得た整数解から実際に x,y,z を構成できることの両方を書いて必要十分性を完成させる。順序条件から a=2,3 に絞ると漏れがない。

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出典: 名古屋大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。