方針
(1) は袋 から2個取るとき,各回で赤玉が出る割合を期待値として足せばよい。(2)は袋 から出る色で場合分けし,袋 から赤玉が1個または2個出る確率を組み合わせで求める。(3)は最初に袋 から出た色で残りの袋 の構成が変わるため,その後に袋 から2個取る期待値と袋 から2個取る期待値を比較して,より大きい方を選ぶ。
解答
(1)
袋 には5個中3個の赤玉がある。2個取り出すとき,1個目について赤玉である確率は ,2個目についても,取り出す位置をあらかじめ決めて見れば赤玉である確率は である。したがって赤玉の個数の期待値は である。
(2)
袋 から2個取り出すとき,赤玉が1個である確率はであり,赤玉が2個である確率は である。
袋 から1個取り出すとき,赤玉が出る確率も白玉が出る確率も である。3個のうち赤玉が2個になるのは,
袋 から赤玉が出て袋 から赤玉が1個出る場合,または,袋 から白玉が出て袋 から赤玉が2個出る場合である。したがって求める確率はである。
(3)
最初に袋 から赤玉を取り出した場合を考える。この確率は である。袋 には赤1個,白2個が残るので,その袋からさらに2個取り出すときの赤玉の期待値は である。一方,袋 から2個取り出すときの赤玉の期待値は(1)より である。したがってこの場合は袋 を選ぶのがよく,最終的な赤玉の個数の期待値は である。
次に,最初に袋 から白玉を取り出した場合を考える。この確率も である。袋 には赤2個,白1個が残るので,その袋からさらに2個取り出すときの赤玉の期待値は である。これは袋 の期待値 より大きいので,この場合は袋 を選ぶ。最初に赤玉は出ていないから,最終的な赤玉の個数の期待値は である。
以上より,できるだけ多くの赤玉を取り出すように選択したときの期待値はである。
最初の色を観察してから、追加2個の期待値が大きい袋を選ぶ。
総評
期待値の線形性と条件別の最適選択を組み合わせる小問集合である。想定時間は14分前後,難易度は5,計算量は4程度。(2)では総数を一度に数えるより,袋 で赤か白かを分ける方が見通しがよい。(3)で比較すべきなのは「赤玉を引く確率」そのものではなく,その後2個取ったときの赤玉個数の期待値である。最初に赤を取った場合はすでに1個得ているので,最終期待値にその1を足す点も落としやすい。