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名古屋大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

さいころを投げると,1から6までの整数の目が等しい確率で出るとする.
さいころをn(n=1,2,3,)投げるとき,
出る目の積の一の位がj (j=0,1,2,,9)となる確率をpn(j)とする.

(1) p2(0)p2(1)p2(2)を求めよ.

(2) pn+1(1)を,pn(1)pn(7)を用いて表せ.

(3) pn(1)+pn(3)+pn(7)+pn(9)を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

確率場合の数 状態分類数え上げ確率漸化式

方針

積の一の位だけを状態として扱う。小問(1)は36通りを直接数え,0になる場合は5と偶数,1になる場合は(1,1),2になる場合は列挙で確認する。小問(2)は,次の出目を1,2,3,4,5,6に分け,一の位1を作れるものだけを拾う。小問(3)は,一の位が1,3,7,9であることを「積が2でも5でも割り切れない」と言い換え,各回の出目が1または3に限られることから確率を出す。

解答

(1)

2回の出目は順序を区別して 62=36 通りであり,すべて同様に確からしい。

一の位が0になるには,積が10で割り切れればよい。1から6までの目の中で5の因数をもつのは5だけであり,2の因数をもつのは2,4,6である。したがって,一方が5,他方が2,4,6のいずれかである場合で,順序も考えて 23=6 通りである。よって p2(0)=636=16 である。

一の位が1になるには,2回の出目の積の一の位が1になればよいが,1から6まででは (1,1) だけである。よって p2(1)=136 である。

一の位が2になるものを列挙すると (1,2),(2,1),(2,6),(6,2),(3,4),(4,3) の6通りである。したがって p2(2)=636=16 である。

(2) n回投げた後の積の一の位を考え,さらに1回投げる。次の出目が1なら,一の位1から一の位1ができる。次の出目が3なら,一の位7から 73=21 により一の位1ができる。

他の出目については,2,4,5,6はいずれも一の位1を作る前状態をもたない。実際,偶数を掛けると積は偶数になり,5を掛けると一の位は0または5になる。したがって pn+1(1)=16{pn(1)+pn(7)} である。

(3)

一の位が1,3,7,9のいずれかであることは,積が2でも5でも割り切れないことと同値である。さいころの目1から6のうち,2でも5でも割り切れないものは 1,3 だけである。したがって,n回すべての出目が1または3であることが必要十分条件である。

各回で1または3が出る確率は2/6=1/3であり,各回は独立なので pn(1)+pn(3)+pn(7)+pn(9)=(13)n である。

総評

難度5、計算量4。目安時間は14分程度で,一の位だけを見る状態分類の問題である。(1)は36通りの直接数え上げで,順序を区別することを明確にする。(2)では前状態7と次の出目3を拾えるかが採点点で,ここを落とすと漸化式が半分になる。(3)は1,3,7,9を「10と互いに素な一の位」と読み替えるのが要点である。典型的な誤りは,出目5を許してしまうこと,また出目1,3だけという条件を一の位1,3,7,9の状態遷移と混同することである。

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出典: 名古屋大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。