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名古屋大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

xy平面上に3点O(0,0)A(1,0)B(0,1)がある。

(1) a>0とする。
OP:AP=1:aを満たす点Pの軌跡を求めよ。

(2) a>1>b>0とする。
OP:AP:BP=1:a:bを満たす点Pが存在するためのabに対する条件を求め,ab平面上に図示せよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

図形と方程式 軌跡文字消去必要十分条件

方針

P(x,y) とおき、距離比を2乗して方程式に直す。(1) は (x1)2+y2=a2(x2+y2) を整理し、a=1 の直線の場合と a1 の円の場合を分ける。(2) は u=OP2=x2+y2 とおき、AP=aOPBP=bOP から x,yu で表す。これを x2+y2=u に代入して u の2次方程式を得る。正の解が存在する条件を判別式で整理すると、(a+b)22(ab)22 が出る。文系版では a>1>b>0 の範囲にこの条件を重ねて図示する。

解答

(1) P(x,y) とおく。条件 OP:AP=1:aAP=aOP と同値である。両辺を2乗すると (x1)2+y2=a2(x2+y2) である。整理して (1a2)(x2+y2)2x+1=0 を得る。 a=1 のときは 2x+1=0 だから、軌跡は x=12 である。これは線分 OA の垂直二等分線である。 a1 のときは、上の式を 1a2 で割って平方完成する。すなわち x2+y2+2xa211a21=0 であり、(x+1a21)2+y2=1(a21)2+1a21=a2(a21)2となる。したがって軌跡は中心 (1a21,0), 半径 aa21 の円である。

(2) u=OP2=x2+y2 とおく。条件 OP:AP:BP=1:a:bAP=aOP,BP=bOP であるから、2乗して (x1)2+y2=a2u,x2+(y1)2=b2u となる。これらを整理すると u2x+1=a2u,u2y+1=b2u である。したがって 2x1=(1a2)u,2y1=(1b2)u であり、x=1+(1a2)u2,y=1+(1b2)u2 である。

これを x2+y2=u に代入する。すると {1+(1a2)u}2+{1+(1b2)u}2=4u であり、整理して {(1a2)2+(1b2)2}u22(a2+b2)u+2=0 を得る。

この2次方程式が正の実数解 u をもてば、対応する x,y が上の式で定まり、条件を満たす点 P が存在する。判別式を調べると (a2+b2)22{(1a2)2+(1b2)2}0 が必要十分である。左辺は {(a+b)22}{2(ab)2} と因数分解できる。

ここで a>1>b>0 であるから a+b>0 である。したがって点 P が存在するための条件は (a+b)22,(ab)22 すなわち a+b2,ab2 である。ただし、問題の仮定 a>1,0<b<1 も合わせて満たす必要がある。 ab 平面では、帯状の範囲 a>1,0<b<1 の中で、直線 a+b=2 の上側、かつ直線 ab=2 の上側、すなわち b2a,ba2 を同時に満たす部分である。境界 a+b=2ab=2 は含むが、a=1b=0b=1 は問題の仮定により含まない。

条件を ab 平面に図示すると、次の青色部分になる。太線の斜辺は含み、
点線 a=1, b=1 と白丸は含まない。

総評

距離比の軌跡と、3点からの距離比を同時に満たす点の存在条件を調べる問題である。目安時間は25分。(1) では a=1 のときだけ円ではなく直線になるため、先に分ける必要がある。(2) は u=OP2 を導入して x,yu で表すのが決定的で、最後の判別式が {(a+b)22}{2(ab)2} に因数分解される。文系版では a>1>b>0 の制限があるので、最終条件だけでなく図示する範囲の開閉も確認したい。

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出典: 名古屋大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。