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名古屋大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

放物線y=ax2 (a>0)と円(xb)2+(y1)2=1 (b>0)が,
P(p,q)で接しているとする.ただし,0<p<bとする.
この円の中心Qからx軸に下ろした垂線とx軸との交点をRとしたとき,PQR=120であるとする.
ここで,放物線と円が点Pで接するとは,Pが放物線と円の共有点であり,
かつ点Pにおける放物線の接線と点Pにおける円の接線が一致することである.

(1) abの値を求めよ.

(2)Pと点Rを結ぶ短い方の弧とx軸,および放物線で囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式微分積分 接線・法線三角比の利用面積計算

方針

まず円の中心Q(b,1)R(b,0)を置き,PQR=120からPの相対位置を決める。0<p<bよりpb<0であるため,PQの横成分の符号に注意する。次に,Pが放物線上にある条件q=ap2と,接線の傾き一致2ap=(pb)/(q1)を連立してa,bを求める。面積は三角形OPRから,弦OPと放物線の間の部分,および弦PRと円弧の間の円弧部分を引く。

解答

(1)

円の中心は Q=(b,1) であり,Qからx軸に下ろした垂線の足は R=(b,0) である。円の半径は1なのでQP=1である。PQR=120で,QRは鉛直下向きの長さ1のベクトルであるから,PQ=(pb,q1)について q1=12,pb=32 となる。ここで0<p<bよりpb<0だから pb=32 である。したがって q=32,b=p+32 である。

Pは放物線y=ax2上にあるので ap2=32 である。また放物線の接線の傾きは y=2ax より,点Pでは2apである。一方,円 (xb)2+(y1)2=1 を微分すると 2(xb)+2(y1)y=0 なので,点Pでの接線の傾きは y=pbq1=3/21/2=3 である。接線が一致するから 2ap=3 である。 ap2=3/22ap=3を割り合わせると p=ap2ap=3/23/2=3 である。よってa=3/2p2=12,b=p+32=332となる。したがって a=12,b=332 である。

(2) O=(0,0)とする。求める部分は,三角形OPRから,弦OPと放物線の間の部分,および弦PRと短い方の円弧の間の部分を取り除いたものである。

まずP=(3,32),R=(332,0)であるから,三角形OPRの面積は,底辺をORと見て 1233232=938 である。

次に,直線OPの傾きは 3/23=32 なので,直線OPy=32x である。弦OPと放物線y=x2/2の間の面積は03(32x12x2)dx=[34x216x3]03=33432=34である。

また,QP=QR=1PQR=120=2π/3である。したがって扇形QPRの面積は 12122π3=π3 であり,三角形QPRの面積は 1211sin120=34 である。よって弦PRと短い方の弧で囲まれる部分の面積は π334 である。

以上より求める面積は93834(π334)=938π3である。

面積を構成する放物線と円弧

青い領域の境界は、放物線 OP、短い円弧 PRx 軸である。

総評

難度7、計算量6。目安時間は25分程度で,角度条件・接線条件・面積分解を順に処理する融合問題である。0<p<bからpb<0を確定し,円の接線の傾きを正の3にするところが最初の山である。面積では,求める領域を三角形OPRから2つの余分な部分を引く形に整理すると計算が安定する。典型的な誤りは,q1の符号を逆にすること,中心角120の扇形から三角形QPRを引き忘れること,放物線と弦OPの面積を上下逆に積分することである。 補助図では、放物線、短い円弧、x 軸が作る閉領域と、三角形から差し引く2領域の位置関係を確認できる。

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出典: 名古屋大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。