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名古屋大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

実数tに対して2点P(t,t2)Q(t+1,(t+1)2)を考える。

(1) 2点PQを通る直線lの方程式を求めよ。

(2) aは定数とし,直線x=alの交点のy座標をtの関数と考えてf(t)とおく。
t1t0の範囲を動くときのf(t)の最大値をaを用いて表せ。

(3) t1t0の範囲を動くとき,
線分PQが通過してできる図形を図示し,その面積を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

図形と方程式関数積分 座標設定軌跡、範囲評価、面積計算

方針

(1) は2点の傾きから直線 l を求める。(2) は x=a での高さを t の2次関数 f(t)=t2+(2a1)t+a と見て、区間 [1,0] で最大化する。軸 t=a1/2 が区間の左外、内側、右外のどこにあるかで場合分けする。(3) は線分の通過領域を縦に切り、下端が放物線 y=x2、上端が(2)で得た最大値になることを用いて図示と面積計算を行う。

解答

(1)

2点 P(t,t2),Q(t+1,(t+1)2) を通る直線の傾きは (t+1)2t2(t+1)t=2t+1 である。したがって、直線 lyt2=(2t+1)(xt) と表される。右辺を整理してy=(2t+1)x(2t+1)t+t2=(2t+1)xt(t+1)である。よって y=(2t+1)xt(t+1) である。

(2)

直線 x=al の交点の y 座標は f(t)=(2t+1)at(t+1) である。すなわち f(t)=t2+(2a1)t+a である。これは下向きに開く2次関数で、軸は t=a12 である。 t1t0 を動く。

軸が区間の左にある、すなわち a12<1 のとき、a<1/2 であり、f(t) は区間上で減少する。したがって最大値は t=1 でとり、f(1)=(1)(2a1)+a=a である。

軸が区間内にある、すなわち 1a120 のとき、1/2a1/2 であり、最大値は軸でとる。この値はf(a12)=(a12)2+(2a1)(a12)+a=(a12)2+a=a2+14である。

軸が区間の右にある、すなわち a12>0 のとき、a>1/2 であり、f(t) は区間上で増加する。したがって最大値は t=0 でとり、f(0)=a である。

よって求める最大値は{a(a<12),a2+14(12a12),a(a>12)である。

(3)

線分 PQ は、直線 l のうち txt+1 を満たす部分である。1t0 なので、通過領域の x 座標の範囲は 1x1 である。

固定した x=a について、線分上に点があるためには tat+1 すなわち a1ta であり、さらに 1t0 が必要である。この範囲での y 座標は (2) の f(t) で与えられる。

下端は端点 P,Q が動く放物線 y=x2 である。実際、固定した x=a に対して許される t の端点のどちらかで、線分の端点が (a,a2) になる。

上端は (2) の最大値を a=x として用いればよい。したがって{y=x(1x<12),y=x2+14(12x12),y=x(12<x1)が上側の境界である。

よって領域は、下側を y=x2、上側を上の3つの曲線・直線で囲まれる図形である。面積はS=11/2(xx2)dx+1/21/2(x2+14x2)dx+1/21(xx2)dx.左右の2つの積分は対称であり、1/21(xx2)dx=[x22x33]1/21=112である。また中央は 1/21/214dx=14 である。したがって S=112+14+112=512 である。

別解

解法2(直線族の包絡線)

方針

(1) で得た直線族を t をパラメータとする式として扱う。上側境界は包絡線と端の直線 t=1,0、下側境界は線分の端点が描く放物線から決める。

解答

(1) 2点を通る直線はy=(2t+1)xt(t+1)である。

(2) x=a での高さはf(t)=t2+(2a1)t+aである。頂点 t=a1/2 と区間 [1,0] の位置関係からmaxf(t)={a(a<12),a2+14(12a12),a(a>12)となる。

(3) 直線族をF(x,y,t)=y+t2(2x1)tx=0と書く。包絡線では t に関する頂点条件2t(2x1)=0が成り立つので、t=x1/2 である。これを代入するとy=x2+14.1t0 より、この包絡線が上側境界になるのは 1/2x1/2 である。外側の上端は t=1 の直線 y=xt=0 の直線 y=x である。下端は端点 P,Q の軌跡 y=x2 である。

したがって面積はS=21/21(xx2)dx+1/21/214dx=2112+14=512.領域は解法1の図の通りである。

総評

難度6、計算量6。目安時間は24分。直線族の通過領域を縦切りで処理する問題で、(2) の最大値計算がそのまま (3) の上側境界になる。下端が放物線 y=x2 である理由を、線分の端点が放物線上を動くことから説明すると図示が明確になる。境界の切り替わりは x=±1/2 で起こるので、積分区間を3つに分けること、中央部分の高さが一定 1/4 になることを確認したい。 通過領域図を追加し、第2解法では直線族の包絡線とパラメータ端の直線から境界を再構成した。

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出典: 名古屋大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。