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名古屋大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

曲線y=x2上に2点A(2,4)B(b,b2)をとる。ただしb>2とする。
このとき,次の条件を満たすbの範囲を求めよ。

条件:y=x2上の点T(t,t2) (2<t<b)で,ATBが直角になるものが存在する。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

図形と方程式微分 座標設定内積の利用判別式、範囲評価

方針

T(t,t2)で直角になる条件を内積で表し,端点A,Bに対応する因子を除いて2次式q(t)=t2+(b2)t+12bの根の位置を調べる。判別式からb0が必要である。さらに小さいbでは2次式が区間(2,b)で正のままなので,境界t=bq(b)=0となる値を調べる。開区間なので等号は入らず,その後は符号変化により根の存在を示す。

解答

T(t,t2)においてATBが直角である条件は TATB=0 である。ここでTA=(2t,4t2),TB=(bt,b2t2)だから,TATB=(2t)(bt)+(4t2)(b2t2)=(tb)(t+2){t2+(b2)t+12b}である。

条件2<t<bのもとでは,t+2>0tb<0であり,この2つは0にならない。したがって q(t)=t2+(b2)t+12b(2,b)に実数解をもつ条件を求めればよい。

まず判別式は D=(b2)24(12b)=b(b+4) である。b>2のもとで2<b<0ならD<0となり,根は存在しない。よって必要条件としてb0を得る。

次に0b122のときを調べる。この範囲では q(b)=2b24b+10 である。また2<t<bでは q(t)=2t+b2<2b+b2=3b2<0 が成り立つ。したがってq(t)(2,b)で減少しており,t<bなら q(t)>q(b)0 である。よってこの範囲では根は存在しない。境界b=122では根がt=bに来るだけなので,開区間条件を満たさない。

最後に b>122 なら,実際に根が存在することを示す。α=122とおく。 α<b<12のときは q(0)=12b>0,q(b)=2b24b+1<0 であるから,0<t<bに根がある。 12b<94のときは q(2)=94b>0,q(0)=12b0 であるから,2<t0に根がある。q(0)=0となるb=1/2でも,t=0(2,b)に含まれる。 b94のときは q(0)=12b<0,q(b)=2b24b+1>0 であるから,0<t<bに根がある。

以上より,求めるbの範囲は b>122 である。

別解

解法2

方針

端点以外の交点条件をbについて解き,b=(t1)2/(2t)と表す。未知量の役割を逆転し,2<t<bを満たすtの範囲を先に求めてから,関数B(t)=(t1)2/(2t)の値域を取る。

解答

内積条件を因数分解すると,端点t=2,b以外の直角点はt2+(b2)t+12b=0を満たす。この式をbについて整理するとb=(t1)22t=:B(t).もしt2なら右辺は0以下であり,t<bと両立しない。したがって2<t<2だけを考えればよい。

この範囲では2t>0だから,条件t<b=B(t)t(2t)<(t1)2すなわち2t24t+1>0と同値である。α=12/2β=1+2/2とおくと,許されるt2<t<αまたはβ<t<2.ここでB(t)=(t1)(3t)(2t)2.したがってB(2,α)で減少し,(β,2)で増加する。またB(2)=94,B(α)=α,B(β)=β,limt2B(t)=+.端点はいずれも許されないので,2つの区間での値域はそれぞれα<b<94,β<b<+.β<9/4であるから,これらの和集合はb>α=122.よって求める範囲はb>12/2である。

総評

難度6,計算量5。目安時間は18分。文系第1問と同じ内積設定だが,根が区間に入る条件が判別式だけでは終わらない点が難しい。特にb=12/2では根がt=bという端点に一致するので除外する。答案では,存在しない範囲を単調性で示し,存在する範囲を符号変化で示すと説得力が出る。別解の円周角の見方を使っても,最後の開区間判定は省略できない。

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出典: 名古屋大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。