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名古屋大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

2つの円C:(x1)2+y2=1D:(x+2)2+y2=72を考える。
また原点をO(0,0)とする。このとき,次の問に答えよ。

(1)C上に,y座標が正であるような点Pをとり,
x軸の正の部分と線分OPのなす角をθとする。
このとき,点Pの座標と線分OPの長さをθを用いて表せ。

(2) (1)でとった点Pを固定したまま,点Qが円D上を動くとき,
OPQの面積が最大になるときのQの座標をθを用いて表せ。

(3)Pが円C上を動き,点Qが円D上を動くとき,
OPQの面積の最大値を求めよ。

ただし(2),(3)においては,3点OPQが同一直線上にあるときは,
OPQの面積は0であるとする。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

図形と方程式三角関数 座標設定三角比の利用微分による最大最小

方針

(1) は原点から角θの半直線上にP=(rcosθ,rsinθ)とおき,円Cへ代入する。(2)はPを固定し,三角形の面積を「底辺OP×直線OPからQまでの距離」の半分として考える。円D上でこの距離が最大になる点は,中心から直線OPに垂直な方向へ半径分進んだ点である。(3)はx=sinθとおき,1x2(7+2x)0<x<1で最大化する。

解答

(1)
Pは原点から見て角θの方向にあるので,P=(rcosθ,rsinθ) とおける。Pは円C:(x1)2+y2=1上にあるから,(rcosθ1)2+(rsinθ)2=1 である。整理すると r22rcosθ=0 となる。POであり,またy座標が正なので0<θ<π/2r>0である。したがって r=2cosθ であり,P=(2cos2θ,2sinθcosθ),OP=2cosθ である。

(2) Pを固定する。直線OPの方向の単位ベクトルは (cosθ,sinθ) であり,これに垂直な単位ベクトルの一つは n=(sinθ,cosθ) である。点Qから直線OPまでの距離は,Qn方向成分の絶対値で決まる。

Dの中心をM=(2,0)とすると,Mn=2sinθ である。円Dの半径は7だから,n方向の成分を最大にする点は Q=M+7n である。このとき,反対向きに進むと距離は2sinθ7=72sinθであり,7+2sinθより小さい。したがって面積を最大にする点は Q=(2,0)+7(sinθ,cosθ)=(27sinθ,7cosθ) である。

(3)
(2)での最大距離は 7+2sinθ である。したがって,Pを固定したときの最大面積は12OP(7+2sinθ)=122cosθ(7+2sinθ)=cosθ(7+2sinθ)である。

ここで x=sinθ とおくと,0<x<1cosθ=1x2であるから,F(x)=1x2(7+2x) を最大にすればよい。F(x)>0なので,微分して F(x)=x1x2(7+2x)+21x2 である。F(x)=02(1x2)=x(7+2x) すなわち 4x2+7x2=0 に等しい。これを解くと x=14,x=2 であり,0<x<1を満たすのはx=1/4だけである。

また,x0+ではF(x)7x1ではF(x)0であり,x=1/4で増加から減少に変わるので,ここで最大となる。よって最大値はF(14)=1116(7+12)=154152=15158である。

別解

解法2

方針

Cを中心角で,円Dを偏角で媒介表示し,三角形の面積を行列式で直接表す。Qについての最大化は正弦の最大値に帰着させ,最後のPについての最大化は微分を使わず,最大候補との差を(4x1)2で因数分解して証明する。

解答

(1)
C上半分の点をP=(1+cosφ,sinφ)(0<φ<π)とおく。半角公式によりP=2cosφ2(cosφ2,sinφ2).したがってθ=φ/2であり,P=(2cos2θ,2sinθcosθ),OP=2cosθ.(2)
D上の点をQ=(2+7cosψ,7sinψ)とおく。c=cosθ,s=sinθと略記するとP=2c(c,s)だから,det(P,Q)=2c{7csinψs(2+7cosψ)}=2c{2s+7sin(ψθ)}.0<s<1なので絶対値が最大になるのはsin(ψθ)=1のときである。よってQ=(27sinθ,7cosθ)であり,このとき直線OPからQまでの距離は7+2sinθとなる。

(3)
最大面積をFとするとF=cosθ(7+2sinθ).x=sinθとおけば0<x<1であり,F2=(1x2)(7+2x)2である。ここで直接計算すると337564F2=(4x1)2(16x2+120x+239)640.右辺の第2因子は0<x<1で正だから,等号はx=1/4のときに限る。したがってFmax=337564=15158.このときsinθ=1/4であり,実際に円C上の点Pとして実現する。

総評

難度6,計算量5。目安時間は18分。(1)で0<θ<π/2を確認しておくと,r=2cosθcosθ>0を安心して使える。(2)は点Qを直接微分で追うより,固定した底辺OPからの距離最大と見るのが速い。反対側の点では距離が72sinθになり最大でない点も説明しておくとよい。(3)の最大化では端に最大がないことと,x=1/4だけが範囲内の臨界点であることを確認する。

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出典: 名古屋大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。