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名古屋大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

mを正の奇数とする。

(1) (x1)101の展開式におけるx2の項の係数を求めよ。

(2) pを正の整数とするとき,(p1)m+1pで割り切れることを示せ。

(3) rを正の整数とし,s=3r1mとする。
2s+13rで割り切れることを示せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

整数数と式 二項定理、合同式、数学的帰納法

方針

(1) は二項定理で x2 を選ぶ項を直接見る。(x1)101 では x2 に掛かる定数部分が (1)99 になるため符号に注意する。(2)は p11(modp)m が奇数であることから一行で示せる。(3)は r に関する帰納法を用いる。r 段階の主張を X+1 の割り切りと見て、次段階では X3+1=(X+1)(X2X+1) と因数分解し、後ろの因数がさらに3で割り切れることを X1(mod3) から示す。

解答

(1)
二項定理より (x1)101=k=0101101Ckxk(1)101k である。x2 の項は k=2 の項であるから、その係数は 101C2(1)99=1011002=5050 である。よって求める係数は 5050 である。

(2) p1p で割った余りは 1 である。したがって (p1)m+1(1)m+1(modp) である。m は奇数なので (1)m=1 であり、(1)m+1=0 である。よって (p1)m+1p で割り切れる。

(3) r に関する数学的帰納法で示す。

まず r=1 のとき、s=m である。m は正の奇数なので、(2)で p=3 とすれば 2m+1=(31)m+1 は3で割り切れる。よって r=1 で成り立つ。

次に、ある正の整数 r について 23r1m+13r で割り切れると仮定する。 X=23r1m とおくと、帰納法の仮定は X+10(mod3r) である。また特に X1(mod3) である。

示すべき次の段階は 23rm+1=X3+13r+1 で割り切れることである。因数分解すると X3+1=(X+1)(X2X+1) である。第1因数 X+1 は仮定により 3r で割り切れる。第2因数については X1(mod3) より X2X+1(1)2(1)+1=30(mod3) である。したがって積 X3+13r3=3r+1 で割り切れる。

以上より数学的帰納法により、すべての正の整数 r について 23r1m+1 は 3r で割り切れる が成り立つ。

総評

難度5、目安時間14分。二項定理・合同式・帰納法を順に使う標準的な整数問題である。(1)は (1)99 の符号、(2)は m が奇数であること、(3)は X3+1 の因数分解が中心になる。帰納法では X+13r で割り切れることと、X2X+1 がさらに3で割り切れることを分けて書くと、3の冪が1段上がる理由が明確になる。

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出典: 名古屋大学 2012年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。