問題
座標空間の3点,,の定める平面をとする。また,
を満たすすべての点からなる領域をKとする。
(1) 内積,,を求めよ。
(2) 原点から平面に下ろした垂線の足をとする。をとで表せ。
(3) 領域K上の点に対して,線分上の点で(は非負の実数)を満たす点が存在することを示せ。
(4) 領域Kにおいて原点からの距離が最小となる点の座標を求めよ。
方針
解法1
を基底のように使い,平面内の点を係数で表す。(2)はとおき,がの両方に垂直であることからを求める。(3)は係数平面で見ると,は,は第1象限の点なので,線分は係数0の半直線と必ず交わる。(4)はよりを使い,(3)で得た半直線上に最短点を押し下げられることから,上で距離を最小化する。直接2変数二次式で最小化する別解も確認に有効である。
解法2((4)の直接最小化)
をの二次式として展開し,による差が常に非負であることからへ絞る。残ったの二次式を平方完成する。
解答
解法1
(1)
である。したがって ,
である。よって
である。
(2)
とおく。は原点から平面に下ろした垂線の足なので,は平面上の方向ベクトルに垂直である。すなわち
である。
ここで
であり, だから
である。(1)の内積も用いると,垂直条件は となる。これを解いて を得る。したがって である。
(3)
領域上の点を
と表す。(2)より,係数で見るとは に対応し,は に対応する。
線分上の点は,を用いて と表せる。の係数を0にしたいので を満たすを取る。これは であり,だからである。
このときの係数は であり,より非負である。したがって,この点をとすれば
となる。よって条件を満たす点が線分上に存在する。
(4)
は平面に垂直であり,はともに平面上にあるので,任意のについて である。したがって,を最小にするにはを最小にすればよい。
(3)より,任意のに対して,線分上にを満たす点が存在する。このはに含まれる。または線分上にあるので である。よって となる。したがって,最短点は半直線 上で探せばよい。
とおくと である。原点からの距離の2乗は
である。これは と平方完成できるので,で最小となる。したがって である。
よって求める点は である。
{ 係数平面で見ると,から第1象限の任意の点への線分は縦の非負半直線と交わる。}
解法2((4)の直接最小化)
(1)
解法1と同じである。
(2)
解法1と同じである。
(3)
解法1と同じである。
(4)
とおくと,であり,内積の値から
である。固定したについて
だから,最小値はで生じる。そのとき
である。したがってで最小となり,
を得る。この方法は偏微分を使わず,非負条件と平方完成だけで二変数の最小値を処理している。