方針
接点のx座標をtとおき,その接線が点(1,0)を通る条件をaとtの関係式に直す。(1)はa=5を代入して接点を求める。(2)はa=−2t3+3t2のグラフと水平線の交点数を,増減で判定する。
解答
(1)
接点のx座標をtとする。C:y=x3−axの接線の傾きは3t2−aであり,接線はy=(3t2−a)(x−t)+t3−atである。これが点(1,0)を通る条件は0=(3t2−a)(1−t)+t3−at=−2t3+3t2−aである。
a=5のとき2t3−3t2+5=0であり,左辺を因数分解すると2t3−3t2+5=(t+1)(2t2−5t+5)=0である。2t2−5t+5の判別式は25−40<0であるから,実数解はt=−1だけである。このとき接点は(−1,4),傾きは−2である。したがって求める接線はy−4=−2(x+1)すなわちy=−2x+2である。
(2)
上と同じ計算により,接点のx座標tはa=−2t3+3t2を満たす。逆にこの式を満たすtから,点(1,0)を通る接線が得られる。また異なるtから同じ接線が生じることはない。実際,接線はy=(3t2−a)x−2t3であり,t1,t2の接線が一致すればt12=t22かつt13=t23となるのでt1=t2である。
g(t)=−2t3+3t2とおくと,g′(t)=−6t2+6t=6t(1−t)である。したがってg(t)はt<0で減少,0<t<1で増加,t>1で減少し,g(0)=0,g(1)=1である。またt→−∞でg(t)→∞,t→∞でg(t)→−∞である。
よって水平線y=aとy=g(t)が3点で交わるのは0<a<1のときである。したがって求める範囲は0<a<1である。
別解
解法2
方針
接点条件を三次方程式にする。(2)では三次式の値を(−∞,0),(0,1),(1,∞)の3区間で調べ,中間値の定理と単調性から3実根の条件を判定する。
解答
(1)
接点を(t,t3−at)とすると,接線が(1,0)を通る条件は2t3−3t2+a=0である。a=5では2t3−3t2+5=(t+1)(2t2−5t+5)であり,後半の二次式は判別式が負なのでt=−1のみを得る。接線の傾きは3−5=−2だからy=−2x+2である。
(2) h(t)=2t3−3t2+aとおく。h′(t)=6t(t−1)だから,hは(−∞,0)と(1,∞)で増加し,(0,1)で減少する。またh(0)=a,h(1)=a−1である。
0<a<1なら,h(−∞)<0<h(0),h(0)>0>h(1),h(1)<0<h(∞)なので,3つの区間に1個ずつ実根がある。単調性より各区間に根は1個しかない。
逆に3実根をもつには極大値h(0)が正,極小値h(1)が負でなければならないから,a>0かつa−1<0である。したがって0<a<1である。異なる接点は異なる接線を与えるので,これが求める範囲である。
総評
難度5,計算量5。想定時間は18分程度。接点をtでおいて点(1,0)を通る条件を作るところが中心で,(2)は三次関数−2t3+3t2の増減と極値で3交点条件を読む。接点の個数と接線の本数が一致することを一言確認しておくと答案が安定する。
冊子PDFで見る岡山大学の微分の問題で問題集を作る
出典: 岡山大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。