方針
積分全体を定数 とおき、得られた を定義式へ戻して を自己決定する。絶対値は を境に外し、3つの零点と符号を図で整理してから面積を表示積分で計算する。
解答
(1)
積分全体をとおく。もとの等式はとなる。これを の定義へ代入するとここでは、2つの の積分が打ち消し合い、 の積分も対称区間上で0になることを用いた。したがってである。
(2)
絶対値を外すととなる。 は常に零点である。ほかの零点 が にあり、 が にあり、しかも3点が異なるための条件はである。
(3)
のとき零点は であり、符号と囲まれる部分は次図のようになる。
よって面積は前半2つの和は 、最後の積分は だからである。
(4)
微分すると では である。停留条件はすなわちこのうち に入るのはだけであり、この値で は最小となる。
別解
解法2(奇関数の対称性と因数形を使う)
方針
が積分区間上で奇関数になることを利用し、積分定数を一行で決める。面積は零点を示す因数形のまま積分し、最小性は差を平方因子で表して微分とは独立に確認する。
解答
(1)
再びとおくと区間 ではであり、これは奇関数である。 も奇関数だから、対称区間上の積分はどちらも0である。区間の長さは1なのでしたがってを得る。
(2)
と でそれぞれである。零点候補 がそれぞれ所定の区間に属し、相異なるための必要十分条件はである。
(3)
負の部分の2つの面積を別々に計算するとしたがって両者の和は である。また、根が の下に凸の2次関数の面積を計算してよって(4)とおく。直接展開すると では右辺の最後の因子も正であるからであり、等号は のときに限る。したがって最小値を与える値はである。
総評
難度6、目安時間25分。最初の積分は数式の中へ押し込まず、未知定数 として独立させると構造が見える。さらに奇関数の対称性を使えば を短く検算できる。(3)では零点 と各区間の符号を図で確認してから、3本の定積分を表示数式で書く。面積公式と最小化は2解法で一致している。