問題
正の数 に対し、点 と2つの双曲線
を考える。次の問いに答えよ。
(1) 点 が 上を動くとき、 を最小にする点 と、その最小値を求めよ。
(2) 点 が 上を動くとき、 を最小にする点 と、その最小値を求めよ。
(3) 点 が 上を動くとする。点 が の最小値を与える点となるような の範囲を求めよ。
方針
解法1(距離の2乗を1変数の2次式にする)
とおき、各双曲線の式から を消去する。 は の2次式になるので、その軸と各枝の定義域を比較する。最後は までの距離と までの最短距離を比較する。
解法2(最短線分が接線の法線になることを使う)
滑らかな点で距離が最小になるとき、線分 は双曲線の接線に垂直である。双曲線の法線ベクトルと の平行条件から候補の 座標を直接求め、 では頂点 との場合分けを行う。
解答
解法1(距離の2乗を1変数の2次式にする)
(1)
とすると
したがって
よって最小にする点は
の2点であり、最小値は
である。
(2)
とすると
このとき
だから、同じ なら右側の枝の方が点 に近い。よって だけを調べればよい。
軸 が にある、すなわち のときは端点 で最小となる。 でも同じ点で最小となる。したがって
一方、 では軸が右側の枝に入るので
(3)
2つの双曲線と点 の位置関係は次図のようになる。
点 が 上で最短点となるためには
が必要十分である。さらに、 上のどの点よりも遠くないための条件は
両辺は非負なので2乗してよく、整理すると
その解は
これと の共通部分を取って
を得る。
解法2(最短線分が接線の法線になることを使う)
(1)
の点 では である。曲線
の法線ベクトルは と平行である。最短点では が接線に垂直だから、ある実数 により
第2成分と から であり、第1成分から
双曲線の式へ戻すと
距離は
である。
(2)
の枝の内部、すなわち の最短候補にも同じ法線条件を適用できる。したがって
この候補が右側の枝 にあるのは
のときである。 なら最短点と距離は
では内部の停留点が枝にないため、右枝の頂点
で最小となり、距離は である。負の枝は、同じ高さの正の枝より から遠いので最小候補にはならない。
(3)
が全体の最短点となる条件は
かつ
である。後者を整理すると
よって
2条件の共通部分は
である。