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岡山大学 2020年度 前期理系数学 第4問

正の数 a に対し、点 A=(a,0) と2つの双曲線C1:x24y2=4,C2:x24y2=4を考える。次の問いに答えよ。

(1)PC1 上を動くとき、AP を最小にする点 P と、その最小値を求めよ。

(2)PC2 上を動くとき、AP を最小にする点 P と、その最小値を求めよ。

(3)PC1C2 上を動くとする。点 (2,0)AP の最小値を与える点となるような a の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式方程式・不等式 座標設定、範囲評価、場合分け、計算整理

方針

P=(x,y) とおき、各双曲線の式から y2 を消去する。AP2x の2次式になるので、その軸と各枝の定義域を比較する。最後は (2,0) までの距離と C1 までの最短距離を比較する。

解答

(1)

P=(x,y)C1 とするとy2=x24+1.したがってAP2=(xa)2+y2=54x22ax+a2+1=54(x4a5)2+a25+1.よって最小にする点はP=(4a5,±4a2+255)の2点であり、最小値はa25+1である。

(2)

P=(x,y)C2 とするとy2=x241,x2 または x2.このときAP2=54(x4a5)2+a251.a>0 だから、同じ x なら右側の枝の方が点 A に近い。よって x2 だけを調べればよい。

x=4a/5x<2 にある、すなわち 0<a<5/2 のときは端点 x=2 で最小となる。a=5/2 でも同じ点で最小となる。したがって0<a52:P=(2,0),minAP=a2.一方、a>5/2 では軸が右側の枝に入るのでP=(4a5,±4a2255),minAP=a251.(3)

2つの双曲線と点 A の位置関係は次図のようになる。

(2,0)C2 上で最短点となるためには0<a52が必要十分である。さらに、C1 上のどの点よりも遠くないための条件はa2a25+1.両辺は非負なので2乗してよく、整理すると4a220a+150.その解は5102a5+102.これと 0<a5/2 の共通部分を取って5102a52を得る。

別解

解法2(最短線分が接線の法線になることを使う)

方針

滑らかな点で距離が最小になるとき、線分 AP は双曲線の接線に垂直である。双曲線の法線ベクトルと AP の平行条件から候補の x 座標を直接求め、C2 では頂点 (2,0) との場合分けを行う。

解答

(1)

C1 の点 P=(x,y) では y\neqq0 である。曲線x24y2=4の法線ベクトルは (x,4y) と平行である。最短点では AP が接線に垂直だから、ある実数 λ により(xa,y)=λ(x,4y).第2成分と y\neqq0 から λ=1/4 であり、第1成分からxa=x4,x=4a5.双曲線の式へ戻すとy=±4a2+255.距離はAP=a25+1である。

(2)

C2 の枝の内部、すなわち y\neqq0 の最短候補にも同じ法線条件を適用できる。したがってx=4a5.この候補が右側の枝 x2 にあるのはa52のときである。a>5/2 なら最短点と距離はP=(4a5,±4a2255),AP=a251.0<a5/2 では内部の停留点が枝にないため、右枝の頂点P=(2,0)で最小となり、距離は a2 である。負の枝は、同じ高さの正の枝より A=(a,0) から遠いので最小候補にはならない。

(3)

(2,0) が全体の最短点となる条件は0<a52かつ(a2)2a25+1である。後者を整理すると4a220a+150,よって5102a5+102.2条件の共通部分は5102a52である。

総評

難度6、目安時間22分。距離そのものではなく AP2 を平方完成すると、候補点と最小値を同時に得られる。幾何的には最短線分が接線の法線になる。C2 では定義域が x2 または x2 であるため、軸 x=4a/5 が右枝へ入る境界 a=5/2 を明記する。(3)は C2 内の条件と C1 との距離比較の共通部分である。

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出典: 岡山大学 2020年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。